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休八写真館中判カメラ室(6x6判 一眼レフ)

KW Praktisix



KW Praktisix / KW プラクチシックス ペ ンタコンシックスを愛用するようになって、もうひとつボディを欲しくなってきた。そうした折りにプラクチシックスに出会うこ とができ た。ペンタコ ンシック スの先行機である。しかも私の好きなカメラ・ヴェルク (KW)のカ メラだ。

ペンタコンシックスとの外見の違いは殆どない。ボディ底面の出っ張りがないことぐらいだ。フィルム・スプールの安定は板バ ネによる。ファインダー部のマウントも共通。

レンズ・マウントはペンタコンシックスと共通。P6マウントと呼ぶことがあるが、プラクチシックスマウント/ペンタコンシックスマウントの両 方の 略称だと 思う。標 準レンズはビ オメタールだが、ペンタコンシックスについてきたものより、さらに古いデザインだった。これも私には嬉しい。

フィルム巻き上げはペンタコンシックスよりもスムーズだと思うが、フィルムの終わり の方では、コマ間が狭まってきて、コマかぶりをすることもしばしばある。しかし、巻き上げレバーは途中で止めても特に支障はなく、ペンタコンシッ クスより も安心感がある。また、シャッター音が違うので、内部の構造も違う可能性が高い。

ところで、プラクチシックスはレフレックス・コレレ(Reflex Korelle 通称レフコレ)の流れを受けたカメラであるらしい。レフコレは戦前のカメラ(1935年頃〜) ではあるが、レンズ交換もできるフォーカルプレーンシャッター機で人気の機種であった。ただ、製造会社のコッホマンがドレスデン空襲によって壊滅 的な打撃 を受け、戦後、間もなく廃業した。ソ連の支配下 となって社会情勢が大きく変わったことも影響しているかもしれない。それで、同じドレスデンにあったカ メラメー カーであるKWにコレレの製造が委ねられ、 KW は約3年間の開発研究期間を経て、プラクチシックスとして世に出したというのだ。しかし、戦後の東西ドイツ分裂によって、KW も人民公社化して VEB KW となり、さらには東独ツァイスの傘下である VEB ペンタコンに吸収されてしまい、その高い技術と優れた個性が失われてしまった。

しかし、会社が変わっても、社会が変わっても、ドレスデンに はカメラ製造を生業としていた人々が多かったはずだ。コッ ホマンでレフコレ、KWでプラクチシックス、VEBペンタコンでペンタコンシックス、と作り続けた人々 が少 なからずいたので はないだろうか。

追記1: レフコレは、レンズの優秀さもあって人気があり、I, II, III と改良しつつ製造された。実 際、KW に製造の権利が譲られ、4年間の開発期間をおいてプラクチシックスが作られたとする文献もあった。Prakitisix は I, II, IIA と改良されたが、このカメラは I 型。KW のカメラと歴史はこちら へ

追記2: ファインダー部は、スライドで脱着できるが、重いプリズムファインダーを装着するとはずれ落ち ることがある。そ れで、後継機のペンタコンシックスでは抜け落ち防止のノッチがついている。TTL測光のついたプリズムファインダーを使うときは、抜け落 ち 防止のついたペンタコンシックスの方と組み合わせた方が安心だ。

発売年
1957年   愛着度★★★★★
型 式
中判フィルム 6x6cm/一眼レフカメラ
シャッター フォーカルプレーン・シャッター、1/1000〜1秒、B
レ ンズ
交換式(プラクチシック ス/ペン タコンシックス・マウ ント)
測 光
なし
ファ イ ンダー
全面マット。左右逆像。 視野率 70%
フィ ル ム交換
1.使用済みフィルムが ある時 は、上面の巻き上げレバーで全部巻き上げる。
2.左側面のロック部のレバーを引き出して背面を開ける。フィルムを取り出す。
3.古いスプールを巻き取り部に移して、新しいフィ ルムをセット。
4.巻き上げはスプールを回す。スタート位置までフィルムを巻き取る。
5.フィルムカウンターは背面の開閉で最初に戻る。カウントアップ式になっている。
大きさ・重さ w147mm x h114mm x d76mm 1,100g (Biometar 80mm 装着で 1,370g)
参考 web
Mike's Praktica Collection: http://www.praktica-collector.de/
The Pentacon Six Sytem:  http://www.pentaconsix.com/
参考文献
紺田楠二, 「プラクチシックス」, クラシックカメラ専科 No.21 pp38-40 (1992年)

KW Praktisix / KW プラクチシックス -
              Biometer 80mm F2.8

東京タワー
Biometar 80mm F2.8 / RDPIII

KW Praktisix / KW プラクチシックス -
              Biometer 80mm F2.8

東京・愛宕神社の花飾り
Biometar 80mm F2.8 / RDPIII


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