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休八写真館アクセサリー室(直視分光器)

Radical RDV-2



Radical RDV-2

Spectle
子供のころの宝物のひとつがプリズムだった。

暗いところでプリズムに光を当てると分光されて虹が生まれる。明るいところでプリズム越しに外を眺めると風景が七色ににじむ。直視分光器はそんな プリ ズムを組み合わせて、光を平行光線にする装置だ。

長い筒が分光のための主光路、短い筒が波長スケールを示す副光路。

主光路の先端寄りにあるダイヤルはスリット絞りであり、ここを調整するとスリット幅(輝線)を細くできる。輝線は細い方がよいが、絞りきると真っ 暗にな るので、そこから少し戻して使用する。主光路の下(裏側)にはネジ止めがあって、これをゆるめると筒長を変更できるようになる。筒長を変えると分光像の拡 大・縮小ができ、左に でているネジで分光像を左右に動かせる。

副光路の下(裏側)にもネジ止めがあって、やはり筒長を変えられるのだが、こちらは単純にスケールのピントあわせ。

蛍光灯などをこの分光器で見ると、赤、黄(オレンジ)、緑の3本の輝線が見える。黄色は全体の基準となる輝線で、これをスケール中にある D線(589nm)の目盛りにあわせる。ナトリウムランプの光だと、波長 589nm のみの輝線が得られるので、合わせるのが容易だが、家庭用の蛍光灯でも合わせられるようだ。

追記1: ラディカルはインドの光学機器メーカー。各種顕微鏡を製造している。

追記2: アイポイントが短いのか、眼鏡ごしだとちょっと両側が見にくくて、スケールの両端を読むのに苦 労する。右の分光像は、デジカメで密着撮影したものだが、少し、右や左にずらして3枚撮り、合成している。

追記3: D線というのは、フラウンフォーファー線(吸収線・暗線) のひとつ。太陽光のスペクトル像には吸収線が570本あり、大きな吸収線11本には、長波長側から A から K までの番号が与えられている。D線(589nm)は、ナトリウムの吸収による暗線であるが、ナトリウムを高温にすると、同じ波長で光を放つよ うになり、589.6nm (D1) と 589.0 nm (D2) の輝線が現れる。物質がその状態によって、特定の波長の光を吸収したり、放出したりするのは、面白いと思う。

発売年
?年  愛着度★★★
型 式
スケール付き分光器
測定 光
750-400nm
大きさ・重さ h105mm x w58mm x d23mm  g
関連Web
ひかり天体観測所/地学の教室/スペクトルの観察: http://homepage2.nifty.com/h-ao/Spectrum.htm
ホーキング織野のサラリーマン、宇宙を語る。:http://www.astronomy.orino.net/site/kataru........
Radical India:  http://www.radicalindia.com/


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