© 2001-2024, Kyu-hachi TABATA updated on  2010/03/14

休八写真館デジタルカメラ室

Canon IXY digital 300



Canon IXY digital 3002001年の年明け早々に、 鹿児島の枕崎に住む叔父がメールをくれた。ずいぶん重いメールだ。添付ファイルがついていた。開けてみると2001年1月1日に撮った日の出、つ まり新世 紀の初日の出の写真だった。開聞岳から昇る日の出を撮っていた。いい写真だった。

聞いてみると、IXY digital で撮った写真だという。驚いた。デジタルカメラでこんないい写真が撮れるなんて。

そして、それから1ヶ月もしないうちに、自分自身が鹿児島に異動が決まった。鹿児島の風物を撮影する機会が増え た。デジカメの良さと便利さが必要だと考え、購入を決めた。

このカメラは、CCDサイ ズは 1/2.7 で、200万画素であるから、スペック的には決して高性能ではない。しかし、自分にとってはいろいろな点で理想のサブカメ ラだった。

まず、失敗がない。これは、デジタルだからではなくて、いい写真が撮れる、撮り直しをする必要のない写真が撮れるという意味である。少々暗く ても ピントが あうし、室内での撮影もソツ無くこなせる。この特性は他社のカメラと比べて突出していると思う。第2に、ズーム・ レンズが35mmフィルム換算で、35-105mm 相 当あって、使い勝手がよかった。第3に、画素数こそ決して高くないが、その割には緻密な写真が撮れた。

そして第4に、スティッチ・アシストという疑似パノラマ写真だ。これはカメラとPCの連携作業が必要なのだが、まずカメラのスティッチアシス ト機 能を使っ て、パノラマにしたい景色を左から連続して撮影していく。この機能を使っていると、液晶画面に直前に撮った画像が現れ、次の写真を撮りやすくして くれる。 そして、これらの画像をPC上のソフトで自動 連結してパノラマにする。広角側だと画像周囲のひずみはかなり大きいのだが、これをうまく補正して、自動でつなげてくれる。おかげで、パノラマの おもしろ さに結構はまる。鹿児島 は見事な風景が多く、パノラマ写真を撮る楽しみも多かった。

愛用したオリンパス XA とは違う楽しみをくれるサブ・カメラで、XA の代わりに持ち歩くようになった。

追記1: IXY はキャノンが EOS と並行して売り出したカメラ・シリーズ。もともとは APS 規格のフィルム・カメラとして 1996年に発売されたが、そのデザイン・コンセプトを継承する形で2000年に IXY digital を発売。IXY digital 300 は IXY digital とほぼ同じスペックだが、レンズのズーム比を2倍から3倍にアップした改良機。

発売年
2001年3月   愛着度★★★★
型 式
コンパクト・デジタルカ メ ラ
撮像素子 1/2.7型 CCD、202万 画素 (1600 x 1200 pixel)  最短 5cm (W) / 26cm (T)
プロセッサ
DIGIC II
レンズ 5.4-16.2mm F2.7-5.7 (35mmフィルム換算で35-105mm相当)
シャッター 電子式、1/1500〜1秒
測光
プログラムAE, 評価測光
測 距
3点測距TTLオート フォーカス
ファ イ ンダー
光学ファインダー、 1.5型 TFT液晶モニター (23万画素)
記憶媒体 コンパクト・フラッシュ・カード(Type I)
電池・電源
専用リチウムイオン電池 NB-1L (3.7V 600mAh 29g)
大きさ・重さ w94.8mm x h62.5mm x d29.9mm  240g (メモリと電池込みで 280g)
海外モデル名
DIGITAL IXUS 300 / PowerShot S300 DIGITAL ELPH
関連 web
キャノンカメラミュージアム / IXY digital 300: https://global.canon/ja/c-museum/product/dcc465.html

Canon IXY digital 300

鹿児島県頴娃町番所鼻(薩摩半島側)から見た開聞岳。
Canon IXY digital 300

鹿児島県根占町・佐多街道(大隅半島側)か ら 見た開聞岳
                          
Canon IXY digital 300

鹿児島県指宿市で。蕎麦の花。
Canon IXY digital 300

鹿児島県霧島山系で。ギンリョウソウ。


Canon IXY
              digital 300

鹿児島市。祇園之洲に復元された西田橋。遠景は桜島。スティッチモードで撮影。


とびら へ 前へ  次へ
↑ トップへ