updated on 2010/10/07

休八写真館＞工作室

ピントグラスのような120フィルム

古いロールフィルムカメラなどで、レンズの距離あわせをしたい時がある。

大判カメラならばまさに擦りガラスをフィルムバックの替わりに入れてフォーカシングスクリーンにするのだが、中判カメラではそうはいかない。なんとか、フィルム位置に磨りガラスのようなものが欲しい。そこで作ったのがこのフィルム。

ヒントになったのはカメラ・オブスキュラで使ったトレーシング・ペーパー。これを120フィルムのかわりに巻いて使えばいい。普通のフィルムをセットする要領でこのトレーシング・ペーパー巻きのフィルムをセット。巻き上げながら、トレーシング・ペーパー部をフィルム面に合わせ、裏蓋を開けたままレンズを調整する。明るいものを被写体とすればきれいな像が得られるので、距離あわせには十分使える。

材料費がかからないし、手軽に作れる。120フィルムを使うカメラには全て利用できるし、使用しない時の収納は簡単。35mmフィルムにも応用できるはず。簡単な割りに実用的で、ローライコードやスプートニクのピント調整で使用した。

材料

・トレーシングペーパー
・120フィルムの添え紙とスプール。

作り方

１．トレーシングペーパーを62mm幅のリボンにする。長さは適当。
２．両端は120フィルムの遮光の添え紙を付ける（右図）。つまり、リーダー部とスプール部は遮光紙（フィルムの添え紙）。張り合わせ部分はパーマセルテープを利用した。
３．スプールに巻き付ける。

注）右図のトレーシングペーパー部は下にアート紙を敷いて撮影しているので淡緑色になっていますが、無地、無色です。

使い方

４．カメラに120フィルムとしてセットし、巻き上げる。
５．背蓋を開いたままにして、タイムかバルブ＋レリーズロックで像をトレーシングペーパー上に写す。
６．フォーカスを変えながら、距離を合わせる。

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