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カンテレあ れこれ



■ 基本は5弦
5弦カンテレ

5弦カンテレ (無垢 要ハンドル)

弦の数で分類すると、5弦、9弦、10弦、12弦、20弦、25弦、36弦、39弦などがあります。伝統の形は5弦で博物館などで見ること のできる大昔のカンテレとほぼ同じデザインです。また、幼稚園や小学校でも教材として使われています。

5弦カンテレは、長方形の板を組み合わせた箱に弦を5本はりつけただけという単純な構造です。指板がなく、1弦1音になります。この点は ハープやツィターと 同じですが、弦の数が圧倒的に少ないため、単純な楽曲を好んで演奏することになります。

弾き易さ、チューニングの容易さからだと10弦程度がおすすめ。20弦を越えるともう立派なコンサート用です。私は5弦、10弦、36弦を 購入しましたが、10弦を一番愛用しています。カンテレは今でもさまざまな改良がなされ、さらに進化し続けている楽器のようで、弦数の多いカ ンテレでは、レバーがついていたり、ミュート板がついていたりします。

しかし、カンテレらしい音というと、やはり5弦だと思います。カンテレには独特の響きがあり、これが大型カンテレでは失われて しまいます。複雑な楽曲などでは大型カンテレが向いているのでしょうが、音色や装飾音の使い方が、ハープやチェンバロのそれに近づいてい きます。

10弦カンテレ

10弦カンテレ (ニス塗装)

■構造など

材質:松など

表面塗装:茶褐色のニス塗装か、無垢。無垢は帰国後、黄ばんできました(日本の湿度のせい?)。

糸巻き:フォーク・ギター類と同型の糸巻きがついているものが便利です。弦数が多いものや、子供の教育用の5弦カンテレでは、手で巻き上げるつま み(チューニングペグ)がついていなくて、専用のチューニングハンドルが必要になります。ピアノの弦を張る調律師さんが持っているような道具で す。新品を購入するとき、付いていなければ購入しましょう。

買うときは、実際につま弾かせてもらいましょう。音がずいぶん違います。中古専門の楽器店には、はいったことがありませんが置いてあるのを外から 見たことがあります。掘り出し物があるかもしれませんね。

ミュート板:25弦や36弦のカンテレにはミュート板がついていることが普通です。これは、弦がいつまでも振動して音をだすのを防ぐ(消音する) ために使います。長いフレーズのあとなどに、左手で軽く押さえるようにして、内側のフェルトが弦にふれるようにし、音をいったん切ります。


36弦カンテレ

36弦カンテレ(要ハンドル ミュート板つき)

■予備の弦やケース

5〜10弦カンテレの弦は、フォーク・ギターのスチール弦でも代用できそうですが、買っておいた方が無難でしょう。また、ケースもある方が いいでしょう。ファッツェル・ミュージックで購入できます。
 

■ 由来

フィンランドの歴史叙事詩「カレワラ」では、ワイモナイネンが大カマスの顎の骨を枠に馬の毛を弦にして作ったことになっています。後にこの カンテレは魔法の臼サンポをめぐる戦いの際に湖に沈めてしまい、あらためて、白樺の木で枠を乙女の髪を張って作り直します。が、もちろん、事 実は不明。しかし、今でもカレワラの吟遊に欠かせない楽器です。

楽器の本などでも由来不明として扱われることが多いようですが、ツィターなどバルト海沿岸の民俗楽器と同族と見なすこともできるようです。 ただ、音色の点では、ツィターはギターに近く、カンテレはハープに近いように思います。

■ 演奏法

カンテレは1弦1音ですから、簡単なメロディーぐらいでしたらすぐに弾けるようになります。これにギターなどで使うハーモニクスができれ ば、1オクターブ上の高音が出せるようになりますし、ミュートを覚えれば和音を出せるようになりコード奏法が使えるようになります。以前、 NHKの放送でたまたま見たカンテレ奏者の様を見ていると5弦であれ、左右の手で複雑に演奏して相当に高度な楽曲を弾けるようです。

私は相変わらず、ぽろんぽろんと弾いているだけ。最近、やっとフィンランディアを2音で弾けるようになって自己満足しているレベルです。で も音がすごくキレイですから、きっと誰でも満足できるはずです。弦楽器としては、小さいので場所をとらないし、音もわりと静かなので夜中にぽ ろんぽろんと弾くこともできます。演奏法やカンテレの歴史については、Miki さんのホームページをごらんください。

http://www.bmworld.com/finmusic1.htm

■ 教則本

英語で書かれた薄い本で「A guide to five string kantele playing」というのや、36弦用の本格的な教則本(フィンランド語)などは、Fazer music の楽譜コーナーにありました。子供の音楽の教科書などにも簡単な説明があり、これはアカテミア書店の2階においてあります。同書店の2階音楽関係のところ にもカンテレの教則本がおいてありました。
 


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