© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated  2011/07/30

「展覧会の絵」 吹奏楽(木村編・高橋編)
"Pictures at an exhibition"  wind orchestra (Kimura edn. & Takahashi edn.)

Pictures at an exhibition by
                Kin-dai  / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Pictures at an exhibition by
                Kwanseigakuin Univ. Pictures at an exhibition by
                Kin-dai
 /
                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Otsu Symphonic band
Frederick Fennell
w/ Kinki Univ. Band
(近畿大学バンド)
Jan Van Der Roost
w/ S. B. of the Lemmens Conservatory
Yoshitsugu Yamazaki
(山崎良続)
w/ Kuraishi Academic Winds
(倉敷アカデミックウィンズ)
Yoshio Saida (斉田好 男)
w/ Kwanseigakuin Univ. S. Band (関西学院大学応援団総部吹奏楽部)
Jiro Morishita (森下 治 郎)
w/ Kinki Univ. Band
(近畿大学バンド)
Yoichi Morishita (森下洋一)
w/ Otsu Symphonic Band
(大津SB)
arr. 木村吉宏 trans.高橋徹 trans.高橋徹 arr. 木村吉宏 arr. 木村吉宏
trans. 高橋徹
JWRCD 029 DD de haske DHR 11.006-3 私家版 私家版 CD-5037 Wako Record WKCD-0029
Osaka 1991/11/25 1999 倉敷市 民ホール 2005/1/30 西宮 2006/11/23 大阪 2008/11/25
びわ湖ホール 2009/5/31
1984年から東京佼成ウインドオーケストラの指揮者を務めていたフェネ ルを招いての演奏。さすがにひきしまった端正な演奏だ。ときおり、力不足も感じられたが、全体に音のバランスがよく、演奏の呼吸 もそろっていて好印 象。

編曲の木村吉宏は尼崎市吹奏楽団の指揮者。さまざまな編曲を 行って おり、この木 村編「展覧会の絵」は関西の市民楽団や学生楽団でよく演奏されているようだ。ラヴェル版をベースにした演奏で、もう少 し、ピアノ版をベースに面白い編曲や 楽器の利用があってもいいように思う。
冒頭のプロムナードが幻想的に始まり、まさに引き込まれる感じである。編曲の妙を随所に感じ る が、管楽器 類の透明感がまた見事であ る。また、打楽器類のうまさは、オーケストラにない魅力である。吹奏楽のおもしろさをあらためて感じた1枚。おすすめできる。

高橋徹(1958-)は指揮者、編曲者。現在は大阪音楽大学の 准教 授。HPは こちら
山崎良続指揮+倉敷アカデミックウィンズの演奏。出 だしは高橋版ならではの雰囲気。しかし、長いコンサートの最後であるためか、古城あたりまでは、テンポがやや遅かったり、管楽器 の音が揃わなかったりし て、ちょっとはらはらする。でも、ビドロやひなの踊りなどでパーカッションやベースがリズムを正確に刻んでくれるのが心地よい。 そして、こうした曲あたり から、 全体がうまく一体化し、迫力が出てくる。いい感じだ。パーカッションとブラスの対話のように進む第5プロムナードも印象的。高橋 版の良さ を再確認できる演奏。

第13回定期演奏会のライブ録音(2枚組)。ライブの様 子は ケーブルテレビで も放送され、実に楽しい演奏会であったのがうかがえる。倉敷アカデミックウィンズは平成4年6月に結成された吹奏楽団。 HPはこちら
斉田好男指揮+関西学院大学応援団総部吹奏楽部による演奏。会場は2005年にオープンした ばか りの兵庫 県立 芸術文化センター。CDにはクレジットがないが、HPには木村吉宏編と紹介されている。トランペット、テューバなどソロをとる楽 器で小さな失敗があるが、 どの奏者も萎縮せずに音をしっかり出そうとしていて好印象。ひなの踊りやサミュエルなどではこういう姿勢が陽に働いてかなりいい 感じだ。音の出だしや切れ の部分をもう少し揃え、音の表情をつけることができるとだいぶ印象が変わるようにも思った。キエフ終盤の演奏は迫力があった。 トランペットがやや不調でプロムナードのたびにはらはらした。他の楽器でも音が揃わなかった り、 音程が崩 れたりすることもあり、前半でかなり消耗した。バーバ・ヤーガからの終盤の出来はそう悪くなくてほっとしたが、明らかに仕上がり 不足であったと思う。最後 のブライアンの休日はアンコール曲 だったのだろうか、はじけるような明るい演奏で何だかほっとした。

指揮の森下治郎は大阪芸大の教授でトラン ペット奏者。平成19年度より近大吹奏楽部の指揮者。なお、近大吹奏楽部はこの第48回定期演奏会だけでなく、第27回 定期演奏会(1991)でもフェネ ルの指揮で木村編「展覧会の絵」を演奏している。

このCDのジャケットデザインは秀逸。国内リリースのものでは近年随一のデザインだと思う。

チャイムとグロッケンシュピールで始まるプロムナード。高橋版ならではの導入部であり、聴かせどころのひとつだが、大変 うま い。そし て、その後も見事な演奏が続く。これまでの演奏(高橋編の)と比べて音が大きく低音部やパーカッションがよく聞こえる。録音がよ いのだろうか。それとも編 成に工夫があるのだろうか。雛の踊りではちょっと音が踊るような音程の移動が会って面白く思った。サミュエルはかなりの早いテン ポと激しい強奏。まるでサ ミュエルが嵐で、それに翻弄されながらも格闘する男シュミイレの物語とでもいいたくなるような情景で面白く感じた。
(time 32'13) (time 33'06) (time 34'29) (time 32'40) (time 29'35) (time 31'49)
併録:惑星より火星(ホルスト)、4つのスコットランド舞踊(アーノルド)、 軍隊序曲 (メンデルスゾーン)、カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲(マスカーニ)、国民の象徴(バークレー) 併録:はげ山の一夜(ムソルグスキー、高橋編) 併録:ブラヴォー・ブラス!(星出尚志)、「アラジン」セレクション(メンケ ン/、モ ス)、「瀬スト・サイド・ストーリー」セレクション(バーンスタイン/山崎良 続)、 我が心 のフォスター(フォスター/星出尚志・山崎良続)、ひとりぼっちの羊飼い(ハーマンスタイン2世&ロジャース)など 併録:校歌(山田耕筰)、マナティ・リリック序曲(シェル ドン)、 風紋(保科洋)、詩のない歌(ルディン)、バレエ組曲「ボルト」より(ショスタコーヴィチ)、バレエ組曲「くるみ割り人形」 より花のワルツ(チャイコフス キー)、ブロックM(ビリック)、賛美歌405番「また会う日まで」 併録:四季より秋(グラズノフ)、すべての答え(清水大輔)、ユーフォニアム と吹奏楽 のための交響的変奏曲(カーナウ)、シダス(ドス)、ブライアンの休日(内藤淳一) 併録:ファンファーレ(大林真)、大唐西域記より(阿部勇一)、K点を越えて(高橋伸哉)、海響(和田 薫)、フ ラッシングウィンズ(ヴァン=デル=ロースト)、朝鮮民謡の主題による変奏曲(チャンス)、イーストコーストの風景(ヘ ス)、青空と太陽(藤代敏裕)、エ ルザ大聖堂への行列(ワーグナー/カイリエ編曲)、威風堂々(エルガー)

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