© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2015/01/05

「展覧会の絵」 ラヴェル版 (指揮者An-As)
"Pictures at an exhibition" Ravel's version (An-As)

Karel Ančerl w/Czech P.O./
                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition / 展覧会の絵 / Pictures at an an
                  exhibition
Karel Ančerl w/Czech P.O./ 展覧会の絵 / Pictures at an
                  exhibition
Karel Ančerl
                w/Czech P.O./展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Ernest Ansermet w/ London
                S.O./ 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Ernest Ansermet w/ O. Suisse Romande/展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition Ernest Ansermet w/ O. Suisse Romande/展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition Ernest Ansermet w/ O. Suisse Romande/展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition Ernest Ansermet w/ O. Suisse Romande/展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition / 展覧会の絵 / Pictures at an an
                    exhibition
Shunji Aratani (荒谷俊治) w/
                  Kyudai P.O. (九大フィル) / 展覧会の絵 / Pictures at an
                  exhibition
Takashi Asahina (朝比奈隆) w/ NDR S.O./展覧会の絵 / Pictures
                at an exhibition Takashi Asahina (朝比奈隆) w/ 大阪フィル/展覧会の絵 / Pictures at
                an exhibition
Karel Ančerl
w/Czech P.O.
Karel Ančerl
w/Czech P.O.
Karel Ančerl
w/Czech P.O.
Ernest Ansermet
w/ London S.O.
Ernest Ansermet
w/ O. Suisse Romande
Ernest Ansermet
w/ O. Suisse Romande
Ernest Ansermet
w/ O. Suisse Romande
DECCA/ ビクター UCCD-7029

Decca Best 100 the special シリーズでの再プレス。ただしこのジャケットはLP時代のものの復刻 で大 変よろこばしい。絵のモチーフは、よ くある展覧会風景だが、絵が全て額の裏側から見たものになっていて、つまりは、展覧会会場の壁からプロムナードを透 視している図案になっている。絵もお約 束どおり10枚。同時収録曲も全く同じ。録音日が 1959/11 となっているが、左の音源と同一。

Ernest Ansermet w/ O. Suisse Romande/ 展覧会の絵 /
                  Pictures at an exhibition

DECCA 421 0129-2

Weekend classic シリーズでの再プレス。下に表記するように収録曲が若干異なる。録音日が未記載だが、左の音源と同一。
Shunji Aratani (荒谷俊治)
w/ Kyudai P.O. (九大フィル)
Takashi Asahina (朝比奈隆)
w/ NDR S.O.
Takashi Asahina (朝比奈隆) 
w/ 大阪フィル
arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel arr. Maurice Ravel
Ermitage ERM 142 ADD
Tahra KICC 1099
Supraphon 11 1943-2 011
Radio France LYS454
London/Polygram POCL-4631 London/Polygram POCL-9704  London/ キ ングレコード KICC-8446 KPCD-003
ODE Classics ODCL1003-2 Exton KJCL-00004
Ascona 1958/10/10 Paris 1964/11/12 Prague 1968/6/3 London 1947/10
Geneve 1953/12 Geneve 1958/1/24 Geneve 1959/1/26
Fukuoka 1987/11/27
Hamburg 1961/2 愛知県芸術劇場 1999/2/21
輝くばかりのトランペットの演奏で始まり、もうそれだけで 胸が 高まる。 アンチェルの、チェコフィルの演奏である。おすすめ できる。

Karel
                Ančerl w/Czech P.O./展覧会の絵 / Pictures at an exhibition

Aura Music

10枚組だが3枚目が同一音源。

清冽な演奏。管楽器も弦楽器も音がよく伸びる。息が続く、ボウイングが切れない。ビドロがい い。サミュエルもいい。終盤のバーバ・ヤーガ、キエフもいい。おすすめできる。

なお、アンチェルの録音は3つあるが、もっとも入手しにくかったのがこの盤。それが邦盤として出ていたのでちょっと驚いた。 併録の 春祭もすごい。ここまで違う演奏になるものかと感嘆。圧倒される。

アンチェルは チェコの南ボヘミアの出身(1908-73)。1933年からプラハ響の指揮者であったが、ユダヤ系で あっ たために1942年にナチスに収容 され、やがて家族全員を失う。しかし奇跡的に生還して1950 -68年クーベリックの後 任としてチェコフィルの常任 指揮者をつとめる。低迷していた名門を復活させ黄金時代を築いたが、単 身で米国演奏旅行中の1968 年8月20日チェコ動乱により祖国がワルシャワ条約機構軍(≒ソ連軍) に よって侵攻・占領され帰国 を断念。カナダへ亡命し、トロント 響の指揮者として迎えられたが、間もなくその悲劇的な生涯を終 えた。アンチェルのファンサイトに CD や録音の情報が詳しい。
チェコ動乱の直前ともいえる時期に録音された貴重な演奏。 管楽 器が軽く 明るい。弦楽器もやわらかく、清涼感がある。ビドロでティンパニがリ ズムを遅らせ気味に叩くのが心に響く。チェコが自分たちの国づくりをしようとしていた希望に満ちていた時の強い意志や確信を感じ ることができるはずだ。同 時収録曲もいい。おすすめできる。

Karel Ančerl w/Czech P.O./展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition

スプラフォン/日本コロンビア  COCO-6773

録 音日が1968/9/12となっているがソ連軍侵攻(8 /20) のあと、アンチェルはチェコには居ないはずで、音源も上掲と同じと思え ることからも、誤記であろう。併録はボレロ(ラヴェ ル)、 亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェ ル)。自 分にはチェ コ フィルの音こそがオーケストラの音のよう な錯覚(良い意味での)を持っていたことを思い出させてくれた1 枚。
古い時代の録音ではあるが、デジタル化の際に、音質が改善 され ているの だろうか、気になる雑音などはほとんどない。

ロンドン響は1904年に創立された名門オ ケ で、ヘンリー・ ウッドが率いたクィーンズ・ホール管弦楽団を前身とする。世界的不況もあって、1935ー49年は指揮者を置かなかった時代 で、この録音はその頃のもので ある。
「展覧会の絵」はアンセルメとロマンド管の名を高めたピース。こ のCDは、モノラルであり音も決してよくないが、ロマンド管の持つ雰囲気をよく伝える。

アンセルメ(1883-1969年)は、はじめ数学者として ローザ ンヌ大学の教 授職にあったが、1909年に指揮者になることを決意。1910年に指揮者デビュー。後にストラヴィンスキーやディアギ レフと出会い、指揮者としてのキャ リアを積んでいく。1918年には、ロマンド管を設立。初代首席指揮者として半世紀つとめた(1918-68年)。ロマ ンドとはフランス語公用地区である スイス・ロマンド地方にちなむ。まさにフランスの楽曲を得意とした。またアンセルメがディアギレフのロシ ア・バレエ楽団の指揮者をしていたこともあり、バレエ音楽も得意とした。
フランス系の楽曲を得意とするアンセルメとロマンド管は、「展覧会の絵」をラヴェルの作品とみなすことで我がものとし た。こ の録音 は、これまでアメリカでのみ発売されていたいわば知られざる版であったらしい。しかし、トランペットや大太鼓の音はちょっといた だけない。テュイルリーあ たりからはロマンド管の良さが出ている。 出だしのトランペットの澄んだ音がよい。全体に癖のな い、それでいて華やかな演奏キエフの大門などは、さわやかすぎてやや面食らう。

Hyper remasterring very best classics シリーズの1枚。
出だしのトランペット秀逸。そして弦楽器群がなめらかにメロディを引き継ぐ。ビドロも秀逸。 打楽器の入り方と低音管楽器の音 がすごくいい。バーバ・ヤーガでも打楽器がいい。弦管ともに音がよく伸びる。キエフの大門の大団円ではブラヴォ・コー ルをしたくなるほどの熱演である。しかし、ライブ録音のはずなのに、拍手や会場の音が一切入っていないのが、なんだか惜しい。普通には、入手が難しいCD なのも惜しい。おすすめできる。

九大フィルは、明治42年(1909年)の創立で、平成元年 (1989年)に80周年を迎えた。このCDはそれを記念したもので、1981年から1987年の演奏から選抜して 収録したものである。指揮者の荒谷(広島 1930-)は、九大法学部と文学部の出身。当時の指揮者・石丸寛の教えを受けている。私事だが、第1ヴァイオリンに知人の 名前を発見してちょっと嬉しかった。
朝比奈(1908-2002)が北ドイツ響(NDR)を客演したときのもの。やや録音が悪いが、演奏自体は各楽器の音を 明確 に出すよ う緻密に構成されている。また、全体の楽器の呼吸がぴたりと合うような一体感があり見事である。ブックレットを読むと当時の新聞 の記事が転載されている が、朝比奈のことを日本から来たマエストロ・日本のフルトヴェングラーと最大の敬意をもって紹介しており、その演奏は期待以上の ものであったということが 記されている。 91歳の朝比奈の指揮。演奏後、客席からの拍手が3分近く収録されているが、これを除けば、timeは34分程度とな り、標 準的な長 さである。トランペット群が時おり乱れたり、弦楽器が速いテンポでそろわなかったりと演奏はやや物足りないが、朝比奈が最後まで 現役であり続けたことは尊 い。なお、朝比奈氏は2002年1月に他界。2月に入り北ドイツ響(NDR)のやはり長老指揮者ヴァント氏も他界。
(time 30'03) (time 31'10) (time 31'10) (time 33'07) (time 31'35) (time 30'55) (time 31'23) (time 31'23) (time 31'06) (time 32'21) (time 37'12)
併録:売られた花嫁(ス メタ ナ)、新世界より(ドヴォルザーク) 併録:春の 祭典(ストラヴィンスキー)、ボレロ(ラヴェル) 併録:はげ山の一夜(ム ソルグス キー)、スペイン狂詩曲(リムスキー・コルサコフ)、イタリア狂詩曲(チャイコフスキー)
併録:金鶏(リムス キー=コルサ コフ)、ラ・ヴァルス(ラヴェル)、シェヘラザード(ラ ヴェル) 併録:はげ山の一夜(リムスキー・コルサコフ編)、中央アジアの草原にて(ボロディ ン)、ルス ランとリュドミラ序曲(グリンカ)、スペイン奇想曲(リムスキー・コルサコフ) 併録:ラ・ヴァルス(ラヴェル)、ダフニスとクロエ第2組曲(ラヴェル) 併録:はげ山の一夜(ムソルグスキー、リムスキーコルサコフ編)、ホヴァンシチナ前奏 曲(ムソ ルグスキー、リムスキーコルサコフ編) 併録:古典交響曲、キージェ大尉 (いずれもプロコフィエフ) 併録:管弦 楽のためのラプソディ(外山雄三)、ルーマニアン・フォークダンス(バルトーク)、ロザムンデより間奏曲(シューベ ルト)、晩会(賀緑汀)、くるみ割り人形(チャイコフスキー) 併録:ロメオとジュリエット(チャイコフスキー) 併録:なし

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