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Last updated 2010/03/06

「展覧会の絵」 ピアノ曲 (Ko-Ku)
"Pictures at an exhibition" piano version (Ko-Ku)

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Pictures at an exhibition by Kreutzer
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Satsuki Kobayashi
(小林五月)
Péter Koczor
Michael Korstick
Vladimir Krainev
Vladimir Krainev Leonid Kreutzer
Semion Kruchin
Aki Kuroda (黒田亜樹)
Elena Kuschnerova
原典版
原典版
原典版 原典版 原典版 arr. Rimski-Korsakov 原典版 原典版 原典版
ALM records ALCD-7073
Hagaroton Classic HCD 31859
Ars Musici AM 1251-2
Victor VIC-5510 [LP]
Chant du Mondu LDC 288 049
Green Door GD-2005-8
Meridian CDE84468
Victor VICC 60391
Orfeo C284 021A
埼玉 2002/2/1-3
Austria 2001/1/2-6
Frankfurt 1999/7/5-7
Moscow 1978/4
Great Britain 1990/5 Osaka 1951-52 ?
Mirano 2003/4
Munchen -2015, Kyu/12/4-6
明確なタッチとはっきりした和音で、輪郭のしっかりした演奏を聞くことができる。ただし、音の明確さを求 めるばかりにテンポを落とし気味にしているように見えるところがあり、少し不自然さを感じるところがあったのが惜しい。それと前半にもう少ししなやかな、 歌うような部分がほしい。同時収録のドビュッシーはなかなかよい。
清明な音で始まるプロムナード。キータッチに冴えがあり、この清明さは最後まで一貫している。ビドロなど もある意味さわやかな感じに仕上がっており、水彩画のようなイメージである。おすすめできる。
しっとりとしたプロムナードで始まる。細かなところまで良く行き届いた 演奏。グノムでの最後のところで独自のアレンジをしたり、雛の踊りの最後の部分をオクターブ高くして弾いたりして、キエフの大門でも面白いアレンジがあっ て驚かされる。また、ビドロやバーバ・ヤーガなど強く弾く曲でも音が常にそろっていて、にごらないのも驚きである。全体から受ける印象はオーソドックスな 正統派のピアノ。おすすめできる。

ミカエル・コルスティックは1955年生まれ。ベートーヴェ ンを得意とするピアニスト。
軽やかでしなやかなピアノ。早いパッセージでは、音があふれるように鮮 やかに流れる。タッチも正確でバーバ・ヤーガでの切れの良さは特筆もの。

ウラジミール・クライネフは1944年モスクワ生まれ。ゲン リヒ・ネイガウスの弟子であり、1970年、第4回チャイコフスキーコンクールに優勝。


クライネフ2度目の録音。やはり、いい演奏をする。音にひろがりと情緒がある。グノムの終わり方、ビドロ の始め方などは繊細で絶妙だ。
出だしのプロムナードはスタッカートがかかっていて、しかも最後は音をはずしたりして、あれれ? と思っ たが、古城あたりからすばらしい演奏。デモーニッシュを感じさせてくれたり、しばしば自分流に弾くのもおもしろい。酩酊した人が歌うかのような雛の踊りも 強烈だ。リモージュの庭では気分が乗ってきたのだろうか、小さなハミングが聞こえた。老教授の表情が浮かぶようだった。人に聞かせるためではなく、自分の 楽しみとして弾いているように感じる演奏だ。一聴の価値がある。

レオニード・クロイツァー(ロシア1884-1953日本)はベルリン音楽大学の教授も務めたことがあるピアニスト・教育者で、1937年から日本に滞在 して東京音楽学校、武蔵野音大、国立音大で教え、多くの人材を育てた。この録音は1951年から関西のABC放送で製作された「ピアノ・アカデミー」のリ ハーサル時の録音テープを元にしている。放送は毎週1回行われ、67歳のクロイツァーはその度に東京から来阪し演奏を行い、解説を朝比奈隆とともに行った という。没後50年を記念して
CD4枚組で製作された。
リヒテルを思わせる早いテンポで演奏される。しかし、古城やビドロは ゆっくりめのため、トータルでは標準的な演奏時間におさまっている。ゴールドベルグとシュミイレなどは、早くてしかも詩情豊かに演奏されるため、違う曲の ように聞こえるぐらいである。終盤の2曲、「バーバ・ヤーガ」の迫力と展開の見事さ、「キエフの大門」の荘厳さは聞き応えがあり、すばらしい。
出だしのプロムナードがすばらしい。これ以上はないだろう。テンポとい い、表情といい理想の演奏だと思う。続く曲のいずれも、音と音の間(ま)の取り方が絶妙で、これは普通のクラシック演奏者の持つものとは明らかに違う。ス コアどおりに弾きながら想像を遙かに越える完成度。聴けばわかる。おすすめできる。

黒田亜樹は大阪出身。ピアソラや現代音楽を得意とする。このCDでもELPの代 表作「タルカス」をピアノ、ギター、チェロ、 パーカッションなどの編成で演奏するなど意欲的。公式HPは こちら
はじめのプロムナードがとても魅力的。この人は音楽をする悦びを表現できる人だなと直感できるからであ る。ロシアのごつごつした旋律も彼女の手からはロマンチックなものになって紡ぎだされる。全体にペダルの利用が多いためか、グノムもビドロも残響の多い ファンタジックなものになっていて、これはこれで面白い。キエフの出だしなど、多くのピアニストが大音量になりがちのところなどで、やや抑え気味に演奏す るのはパースペクティブな効果があって良好。テクニック、音量、センスのいずれも良く、おすすめできる。

なお、このCDケースの内側にはカンディンスキーの「キエフの大門」がプリントされていた。CDを取り出すと絵が見えるようになっていて、これもしゃれて いる。

エレナ・クシュネロワはモスクワ生まれ。現在は ドイツを中心に活動。

(time 38'29) (time 32'48)
(time 30'28) (time 32'35) (time 31'23) (time 28'17)
(time 31'46) (time 37'42) (time 33'01)
併録:夢、ノクチュルヌ、ロマン ティックなワルツ、二つのアラベスク(いずれもドビュッシー)、ソナタ(アルバン・ベルグ) 併録: ラヴェル版展覧会の絵(Nemeth 指揮ハンガリー国立交響楽団)
併録: ドゥムカ(チャイコフスキー)、レスギンカ(リアプノフ)、ソナタ8番(プロコフィエフ) 併録:幻想ソナタ(スクリャービン)
併録:子供の情景(ドビュッシー)、夜のガスパール(ラヴェル) 併録:ショパン、リスト、シューマンなどの曲多数(CD4枚組) 併録:Sonata No.7 (ラフマニノフ)、前奏曲(ショスタコービチ) 併録:タルカス (ELP& ピッサーティ) 併録:ムソルグスキーのピアノ小曲13曲

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