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Last updated 2014/05/10

「展覧会の絵」 ピアノ曲 (O)
"Pictures at an exhibition" piano version (O)

Lev Oborin / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Noriko Ogawa
                (小川典子) / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Kei Ohishi (大石啓) / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition
Garrick
                Ohlsson / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Steven
                  Osborne / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Alice-Sara (紗良) Ott / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition
Hans Oudenaarden / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition
Cēcile Ousset / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition
Vladimir Ovchinikov / 展覧会の絵 / Pictures at
                an exhibition
Lev Oborin
Noriko Ogawa (小川典子)
Kei Ohishi (大石啓)
Garrick Ohlsson
Steven Osborne
Alice-Sara (紗良) Ott
Hans Oudenaarden
Cēcile Ousset
Vladimir Ovchinikov
原典版 自筆譜 arr. V. Horowitz (1951)
原典版 原典版 原典版 原典版 原典版 原典版
日本ビク ター SH-7591 [LP]
Grammofon BIS-CD-905 GP08-0309 [CD-R]
IS-CD-905 Hyperion CDA67896
DG UCCG-9992 thlel disko [LP] EMI /Angel ASD 4281[LP]
Collins Classics 12762
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Sweden 1997/8 Shizuoka 2008/3/9 Prague 1974/5/17 London 2011/12/17,18, 20
Moscow Rotterdam 1972/9/17 London 1982 London 1990/10
ところどころ、音が不揃いになったりするが、情熱的で、ひ とつ ひとつの 音を十分に出しており、聴き応えがある。

レフ・オボーリン(1907-74)はロシ アの ピアニスト。 第1回ショパン国際コンクール(1927)の栄えある優勝者。48年からモスクワ音楽院で教鞭をとり、アシュケナージやレー ゼルらを育てている。原盤はロ シアの Mezhkniga のものらしい。ジャケット写真はリンゴの花だろうか。
自筆譜(ファクシミリ版)を元にした演奏。このためタイトルをこのファクシミリ版にあわせて "Pictures from ..."としている。癖のない素直で丁寧な演奏。それでいてうまく感情を込めている。おすすめできる。

おがわのりこ(1962-)は、1987年 に リーズ国際コン クールで3位となって注目を集めるようになった。ヨーロッパと日本で活動。
きらめくような演奏。ホロヴィッツへの畏敬の念と憧憬が伝 わっ てくる。 聴きながら、まさにホロヴィッツ版が見事に復元されているのを感じる。本当に細かなところまでよく再現されているからだ。採譜は ご自身でされたという。演 奏もすばらしい。おすすめできる。

おおいしけいのブログはこちら。 このCD-Rの頒布もご自身で行っている。
早いテンポ、強いタッチで最後まで弾ききる。単に早いので はな く、十分 に叙情性もあるし、ミスタッチも殆どない。ただ、ピアノそのものが悪いのか、音に豊かさや迫力がないように思う。
早いテンポでのプロムナード。てきぱきとした弾き方。やや几帳面な演奏になっていて、展覧会 の絵−というかロシア音楽−の演奏としては少々風変わりなものになっている。ビドロなどでも最後はテンポをゆっくりと落とし ていくのだが、このテンポの落とし方が正確に落ちていく。くたびれて足がもつれるようになりながら、左右にゆれながら、とい うような情景とはちがうものがそこにはある。全く新しい曲解釈があるのかもしれない。しかし、サミュエル、リモージュなどは 情緒もあって好演。小刻みにペダル操作をしているようで、テンポの速い曲でも一音一音を正確に出しているのが聞き取れる。 バーバ・ヤーガ、キエフでも崩れないのはさすがというべきか。
マリインスキー劇場でのライブ録音。プロムナードはさらりと弾く。グノムなどでは和音やトリ ルの 音数を減らしての演奏。シンプルなメロディが新鮮だ。死者の言葉ではロマンティックな演奏になっていてちょっとびっくり。バー バ・ヤーガも怖くないバーバ・ヤーガだ。まるで暖炉のそばで聴いているおばあさんの昔話のようである。これはこれで個性的か もし れない。キエフは起伏の付け方がやや足りないのと、ところどころで不自然にテンポが乱れるのが気になった。
 初回限定の付属DVDは、劇場でのリハーサルか何かを撮ったものをベースに町歩きのオットの映像をかぶせたものでPV風。 曲数 は少なく、また部分的なものもあり、P1、古城、P4、雛の踊り、P5、リモージュ、バーバ・ヤーガ、キエフの8曲。

アリス=紗良・オットは、1988年生まれ の ミュンヘン出身のピアニスト。ドイツ人の父と日本人の母を持つ。妹のモナ=飛鳥・オットもピアニスト。
繊細。グノムさえも。雛の踊りでの音の粒も美しい。情緒 たっぷ りのキエ フもいい。しっかりとツボを押さえてくれた演奏。

ハンス・アウデンアーデンはオランダ人。こ の LPは変わり ジャケットで、エッチング画は中袋に、赤い文字と飾り罫は外の厚手ビニル袋に印刷されている。レコード番号が見あたらない が、私家版だろうか?
しっかりしたタッチで、輪郭のはっきりしたプロムナードを 描 く。しか し、古城では柔らかなタッチで輪郭のにじんだ水彩画のような演奏となる。このあとも、タッチの切り替えが鮮やかで、まさに1枚1 枚の絵画の中を移動するよ うな感覚を与えてくれる。ビドロはR=コルサコフ型のピア ノで始まったが、弱音なのにクリアな音で、これも印象的だった。そして、キエフでは、コラールやカリヨンの入るとこ ろでうまくタッチを切り替える。クリアな音とタッチの切り替えがすばらしい。おすすめできる。

セシル・ウーセは1936年生まれのフラン スの ピアニスト。 メシアン夫人のイヴォンヌ・ロリオとコルトーの弟子。1956年のエリザベート国際で4位(1位アシュケナージ)の実力者。
音が豊かだ。音が大きいのではなく、ひとつひとつの音がしっかりと出ていて、和音などの音の 膨ら みがとて も豊かなのだ。古城などは寂寥感がただよっていて、これもいい。洒脱なテュイルリーも輪郭の明確なビドロもいい。バーバ・ヤーガ の出だしのうまさも特筆で きる。うまい。すばらしいセンスとキーコントロール。おすすめできる。

オフチニコフ(1958-)は旧ソ連のウラル地方の生まれ。 チャイ コフスキー国 際コンクールやリーズ国際ピアノコンクールで入賞。最近では日本のくらしき作陽大学の講師をつとめている。

Vladimir Ovchinnikov / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition / 展覧会の絵
  
Piano Classics PCL0004

録音情報が全く書か れて いないが、同音源。併録も同じ。
(time 28'03)
(time 36'56) (time 29'13) (time 29'12) (time 35'47) (time 34'46) (time 33'27) (time 32'13) (time 33'30)
併録:月光(ベートー ヴェン)、 トロイカ、舟歌(いずれもチャイコフスキーの四季より) 併録:ボリス・ゴドゥノフ(ムソルグスキー)、ホヴァンスチナ(同)、ソロチンス キー・フェア (同) 併録:なし 併録:ブラームスのピア ノ協奏曲 2番 併録:サルカズム(プロコフィエフ)、 束の間の幻影(プロコフィエフ) 併録:シューベルト・ピ アノ ソナタ第17番ニ短調、ブラームス・ワルツ嬰ト短調 併録:なし 併録:夜のガスパール (ラヴェ ル) 併録:ピアノ協奏曲第1番ニ短調作品35(ショスタコー ヴィチ)

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