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休八写真館中判カメラ室(6x6判)

自作の魚眼ブロニカ Gyogan Bronica



Original camera Gyo-gan Bronica魚 眼には円周魚眼と対角魚眼がある。

まん丸い画像になるのは円周魚眼で、見た目にも面白いのだが、35mmフィルムカメラだと、いかんせん像が小さい。中判の円周魚眼には、 コー ワ シックスがあるが、いまや入手が難しい。そこで、ブロニカSQのボディに、M42マウントの対角魚眼レンズを組み合わせて、中判の円周魚眼カメラ を 自作した。製作覚え書きはこちら。

両手でホールドしやすい大きさ。180度の画角なので、上下左右を見回して、大体の撮像をイメージし、ノーファインダーで撮る。フィルム の自 動巻 き止めが 働くので、巻き上げは簡単だし、コマ数もちゃんと表示されている。フィルムバックは交換可能で、SQシリーズのさまざまなフィルムバックを利用で きる。レ ンズも交換可能でM42マウントの全てのレンズが使用できる。普通のレンズで撮るのも面白い。

常用レンズは、KMZ Zenitar Fish-eye 16mm F2.8。明るく使いやすいレンズだ。 予備レンズは、Fish-eye Takumar 18mm F11。パンケーキレンズなのでコンパクトだし、パンフォーカスなので撮るのも簡単だ。

建物などを撮るのが楽しい。どんな風に写るかな、とシャッターを切る。まるでカプセルの中に建物を閉じこめたかのような写真が撮れること があ る。 日常と 違った写真、イメージの写真、それが魚眼レンズの面白さだと思う。

追記1: ファインダーは労作だったのだが、実際にはほとん ど使わな い。180度の視野であることを意識してカメラの向きを決めることと、水準器を見なが ら水平をきちんととること、このふたつだけで十分に撮影できるようだ。

追記2: 円周の直径はレンズによっても違うし、フォーカス か無限遠 か近接かでも違う。これはこれで面白い。直径43mmと計算していたのだが、実際には 45mm 以上あった。組立前には、6x4.5 のフィルムバックも使えるかもしれないと思っていたが、6x6 でないと円周がおさまらない。

追記3: Zenitar はKMZの一眼レフカメラ Zenit 用に作られたM42マウント・レンズ。Zenit とは「天頂」の意味であるが、ソ連が1961年から運用していた偵察衛星の名前にちなむ。

製作年
2010年10月   愛着度★★★★★
型 式
120フィルム 6x6cm/距離目測カメ ラ
シャッター レンズシャッター(Copal 1番)、1/400〜1秒、T、B
レ ンズ
KMZ MC Zenitar Fish-eye 16mm F2.8  (M42 マウント)
ボ ディ
ZenzaBronica SQ (フィルムバック含む)
ファ イ ンダー
なし。(外部ファイ ン ダーが使用 可能)
使 用方 法
1.フィルムを装 填。 フィルム バック右のノブを回して、フィルムを巻き上げる。
2.露出を測り、絞りとシャッター速度を決める。距離を測る(目測する)。
3.レンズで絞りと距離を、レンズシャッター部でシャッター速度を合わせる(* レンズシャッターの絞りは開放にしてお く)。
4.シャッターをチャージ。フレームを決めて、水平をきちんと合わせてから、シャッターを押す。
5.ボディ右の巻き止め解除レバーを押す。
大きさ・重さ w104mm x h105mm x d130mm 308g  (フィルムフォルダ120J と Zenitar 16mm F2.8 装着で 984g)
関連ページ
Luca's FishEye Correction https://www.thefisheyelist.com/lens/gyogan-bronica/

Handmade camera Fish-eye Bronica

隅田川にかかる中央大橋。まるで蜘蛛の巣のようだ。
Zenitar 16mm F2.8 /RDPIII

Handmade Camera Fish-eye Bronica

隅田川テラス。相生橋西岸。見慣れた風景がまるで違ったものになる。
Zenitar 16mm F2.8 / RDPIII

Gyogan Bronica

小石川後楽園の桜。「生命の樹」のようだ。
Zenitar 16mm F2.8 / RDPIII
Gyogan Bronica

隅田川にかかる清洲橋。アーチが大きくゆがむ。
Zenitar 16mm F2.8 / RDPIII

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