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休八写真館35mm判カメラ室

Canon EOS 620



Canon EOS RT / キャノン EOS RT フィルムEOS 第1世代のカメラ。クラシッ クな EOS だ。

1987年、キャノンからAFカメラシリーズ、EOS が発表された。驚いたことに、レンズマウントを変更してきた。盤石であったFDマウントを排するのは勇気のいったことだろう。しかし、新しいEFマウント は、超音波モーター(USM)や電子 接点を備えており、FDよりも優れていることは明らかだった。

EOS カメラも操作性と機能性が高く、EOS 650、620、630、RT とリリースして、AF機で先行するミノルタやニコンを追った。やがて、Kiss シリーズでエントリー機、EOS  3, 5, 7 のミドル機、EOS-1 のハイエンド機とラインナップが完成し、多くのユーザーに支持されるようになった。

撮ってみる。いい写真が撮れる。とりわけ、露出が難しそうな風景でも撮れている。AF (自動焦点) だからフォーカシングの手間がな い。AE (自動露出) だから絞りとシャッター速度を気にしなくてもいい。だから、ズーミングとフレーミングに集中できる。撮ったあと のフィルム巻き上げも無いので、すぐ次の撮影に入れる。

動作も操作も軽快。シャッター音も いい。ファインダーも見やすい。写真の面白さを堪能できる。今更ながらであるけれど、売れるはずだと感心する。デジタルカメラと比較すると、自動化や簡便 化において途 上の機械であったとも思うが、こういうフィルムカメラの時代がもっと長く続いてもよかったと思えてくる。

AFカメラでありながら、なんだかノスタルジックな気持ちになる。

追記1: グリップはレリーズソケットのついたGR-20 が標準装備されている(レリーズは60T3)。また、液晶もバックライトELがついている(世界初だった)。シャッターも最高 1/4000 でキャノンとしては奢ったカメラであったと思う。キャノン一眼レフの系譜はこちら

追記2: メインスイッチのトグルは、L マークがロック(OFF状態)。右にまわすと□モード、左にまわすとAモードとサウンドモードに な る。□モードは設定のいじれないプログラム撮影モードで、實はほとんど使う ことが無い。

発売年
1987年5月  愛着度★★★
型 式
35mmフィルム/ フォーカルプ レーンシャッター/レンズ交換式/一眼レフカメ ラ
レンズ EFシリーズ
シャッター 電子式フォーカルプレーンシャッター、最高 1/4000
シ ンク ロ接点
X=1/250 (ホットシュー式)
測 光
TTL測光、 EV1-20
測距
オートフォーカス(位相差検出方式 AFフレームは1点)
ファ イ ンダー
倍率 0.80。視野率 94%。露出、シャッター速度、フォーカス合致の表示あり。
フィ ル ム交換
1.フィルムを途中で巻 き上げる 時は、左下、ボタン部の巻き戻しボタンを押す。
2.背面を開ける時は、左側面の開閉ボタンを押す。
3.フィ ルムをパトローネ室に入れ、フィルムのリーダー部を赤いマーク部まで引き出してから蓋を閉める。
4.巻き付けと巻き上げは自動。フィルムカウンターも自動。カウントアップ式。
大きさ・重さ w148mm x h108mm x d68mm 700g (EF 28-105mm 装着で 1,075g)
関連 web
キヤノン・カメラ・ミュージアム / EOS 620: https://global.canon/ja/c-museum/product/film123.html

EOS 620

柘榴。街中の日だまりで。  
EF 28-105mm F3.5-4.5 II USM / RDPIII
EOS 620

十月桜。落葉しつつ花を咲かせる。
EF 28-105mm F3.5-4.5 II USM / RDPIII
EOS 620

ららぽーと豊洲(とよす)の船着き場。初秋の夕暮れ。
EF 20-35mm F3.5-4.5 USM / RDPIII
EOS 620

アキアカネ。谷中の浄妙院の隅で。
EF70-300mm F4-F5.6 III USM / RDPIII

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