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休八写真館35mm判カメラ室

Olympus OM-1N



Olympus OM-11970年代後半にコピー機が、1990年代 に スキャナーが一般的になって、複写が簡単にできるようになったが、それ以前は、接写台(複写台)と いう専用の装置を使っていた。マクロレンズを付けたカメラをつけて、書面や写真などを撮影し、フィルムにしてから、必要なものを必要枚数、印画紙などに引 き延ばして焼き付けるのである。このカメラは、そうした接写台に組み込まれていた。かなりよいカメラを使っていたわけで、実に贅沢な話である。

OM-1N (1979年)は、OM-1(1972年)の後期型で、脱着式のアクセサリーシューが付いている。このころはフィルムのISO感度(当時はASA感度と いった)も低く、ホワイトバランスもできないことが多くて、室内写真にはフラッ シュやストロボの装着が必須だったからだ。ただし、接写台では、レフランプという大きな電球を4つセットして、無影灯として使っていた。大変、熱くなる電 球 でうっかりさわってやけどをすることがたまにあった。

接写用のカメラなので、レンズはマクロである。オリンパスを使う人はフィールド派が多く、オリンパスのマクロレンズには定評があった。だが、こ のマクロ、癖がある。近接には強いが、遠くなると途端にピントがとりにくく、ピンぼけ写真になりやすい。まるで近眼のようなレンズである。

カメラ散歩に使ってみた。小型で、機能的だ。発売当時、世界最小の一眼レフであったという。無駄が無く、すっきりとしたデザイン。シャッタース ピードのダイ ヤルがレンズ部の基部にあるのも面白い。フィルムの巻き上げ時の切り替えスイッチがシャッターレリーズ近くにあるのも面白い。シャッター音が小さく振動が 少ないのもよい。森の中で鳥などを撮るのに向いている。

追記1: OM-1 は1972年、M-1 という名前で売り出されたが、ライカからクレームがついて、OM-1 という名前になった。兄弟機であるOM-2は、1975年の発売で、TTL側光を取り入れた点でさらに進化したカメラであった。

追記2: ファインダーの縁が黒ずんでいる。銀蒸着のために起こる腐食らしく、OM-1 ではよく知られた劣化現象のようだ。また、ファインダーが見にくい。目と像の間が近すぎて全体を見るのに目を動かす必要がある。妙な感覚である。

発売年
1979年3月   愛着度★★★
型 式
35mmフィルム/ フォーカルプ レーンシャッター/レンズ交換式/一眼レフカメ ラ
レンズ OMマウント
シャッター フォーカルプレーン  B, 1- 1/1000
シ ンク ロ接点 X = 1/90
測 光
EV2.5-18
測距
マニュアル
ファ イ ンダー
ファインダー内に露出 メーター表示。視野率 97%。倍率 0.92倍
フィ ル ム交換
1.使用済みフィルム は、底部のロックピンを押して、上面左のクランクを使って巻き戻す。
2.背面を開ける時は、クランクを引き上げる。
3.フィ ルムをパトローネ室に入れ、フィルムのリーダー部を引き出し、右手のスプールに差込み、巻き付ける。
4.巻き上げは右手上面の巻き上げレバー。
5.フィルムカウンターは背面の開閉で自動復帰。順算式。
大きさ・重さ w136mm x h83mm x d50mm 510g  (50mm マクロ装着で総重量 710g)
関連 web
Hi-Ho / オリンパス OM-1: http://www.est.hi-ho.ne.jp/suikodow/camera/om1.htm
オリンパスOMシリーズのカメラ紹介:OM-1N: https://www.olympus.co.jp/technology/museum......

Nikon FE10

ヒノキ。最近接写真。
Zuiko MC 50mm F3.5 Auto-Macro
/ Neopan Acros
Nikon FE10

深川の街角で。

Zuiko MC 50mm F3.5 Auto-Macro / Neopan Acros

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