updated on 2011/08/21

休八写真館＞デジタルカメラ室

Casio Exilim EX-ZR100

夢のハイスピードカメラ。HDRやスライドパノラマも簡単に撮影できる。

ハイスピード・エクスリムの現行機種は ZR10 と ZR100 の二つがある。最初はやや小型の ZR10 を購入するつもりだったが、実機を見て、ZR100 を選んだ。モード切替ダイヤルが使いやすく、メニュー構造がわかりやすく、白ボディに陰刻された Exilim のロゴがいい。

操作性については、モードダイヤルでモードを選び、メニューボタン、セットボタン、HS（高速撮影）ボタンなどで細かな設定や機能を選ぶ。どのモードでも、操作体系がほぼ同じだし、モニター画面の表示がメニュー表示と配置が同じで、わかりやすい。また、夜景、花火、バースディケーキ、スポーツなど撮りたいシーンが選べるベストショットモードでのメニューでは、こうしたシーンがすべて写真で示されていて、一目瞭然。加えて、ズームダイヤルで詳しい説明が出てくるのは直感的でわかりやすい。

一方、秒間40コマの静止画連写はすごい。Canon EOS-1D Mark II や Sony α55 で秒間10コマだからだ。連続して撮れるのは何枚までか、解像度はどうか、AFはどうか、などと比較すれば、その優位性が崩れる部分もあるだろうが、トップメーカーのフラッグシップ機を凌ぐスペックというのはやはりすごいと思う。また、高速シャッターも、最高 1/40000 であるし、ハイスピードムービーでは秒間1000コマの撮影ができる。そして、簡単なモード切替とHSスイッチを押すだけで、これらの機能を使うことができる。高機能でありながら操作が簡単なのは、いかにもカシオらしい。

デジタルカメラが台頭してきて10年以上経った。かってはいかにフィルムの品質にせまるかが重要であったが、コンデジの世界では、1600万画素機が出た2008年頃から、様相が変わり、多様性が出てきた。すなわち、高倍ズーム、広角レンズ、マクロ撮影、防水機能、パノラマ、 HDR、 HDムービー、赤外撮影などであり、トイデジのように低機能のカメラを楽しむ風潮さえ出てきた。

いつの時代でも、結局、カメラの楽しみ方というのは多様なのだと思う。

追記１：　カシオのハイスピードカメラは、2004年11月発売の High speed Exilim F1 に始まる。静止画で40fps、動画で1200fpsの高速撮影ができた。

追記２：　HDR (High Dynamic Range) はEVレンジを広くできる技法。明暗のはっきりした場所でも、白飛びや黒つぶれを解消できる。ZR100 では、高速シャッターで露出の異なる写真を何枚かとって、それを合成して実現しており、HDR の程度も3段階に調整できる。この手法をさらに意図的に使用したのが、HDRアート機能。

追記３：　レンズの鏡筒がやや貧弱な感じがする。指でさわると鏡筒が動くので、やや不安に感じる。形、大きさ、スペック的に Ricoh の CX シリーズとよく似ている。特にモード・ダイヤル、電源ボタン、シャッターボタン、操作ボタンや、グリップなどはほぼ同じ。まぁ、操作性を考えると同じような形状になるのかもしれないが、カシオとリコーだったら、提携関係にあってもおかしくないようにも思う。

発売年	2011年3月　　　愛着度★★★
型式	コンパクト・デジタルカメラ
撮像素子	1/2.3型裏面照射型CMOS、1275万画素　有効画素数 1210万画素（4000 x 3000 pixel）
レンズ	4.24-53.0mm F3.0-5.9 （35mmフィルム換算で 24-300mm 相当）　最短 1cm (W)
シャッター	1/2000～1秒　（マニュアル露出、高速連写モードでは 1/40000）
測光・測距	プログラムAE・コントラスト検出型AF
ファインダー	3.0 型TFT 液晶モニター（46万画素、960x480）
記憶媒体	SD カード（SD, SDHC, SDXC）、内蔵フラッシュメモリ 52.2MB
電池・電源	専用リチウムイオン電池 NP-130　（3.7V 1800mAh 約38g）
大きさ・重さ	w104.8mm x h59.1mm x d28.6mm 165g (電池、メモリ込みで 205g)
その他	HDR、HDRアート、パノラマなどが可能。ハイスピード撮影は、静止画で40fps、動画で1000fps。
関連 web	カシオ / ZR100 のページ： http://casio.jp/dc/products/ex_zr100/

明治丸と林檎の木。東京海洋大、越中島キャンパスの一角。	ほるとの木（モガシ）。年中赤い葉が混じる街路樹。
トキワマンサクの花。マクロはメニューで切り替える。ちょっと面倒。	東京・豊洲。しゃれたベンチが桜の木陰にあった。
緋桃。かなり大きな木だった。スーパーマクロ撮影。	東京・豊洲。しゃれたベンチが桜の木陰にあった。

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