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休八写真館その他のカメラ室(リアリスト判)

六和 ステレオ・ロッカ



GOMZ Sputnik
        / スプートニク ステレオカメラだが、120 フィルムを縦にスクロールして、24 x 23 mm のリアリストサイズの画像を左右に撮像していく。レンズは47mmで、37mm離れている。

アイデアがいい。

ステレオカメラはメーカーごとにさまざまな工夫をしているのだが、120フィルムを使ってリアリストを撮るというのは斬新である。し かも、こ れで24ショットもとれる。天地がひっくり返っているけれど、整理はしやすい。しかも、リアリスト判なのでリアリスト・マウントに入れること ができ、リアリスト・ビューワーが使える。

確信犯だと思う。

上下逆にすれば、ロボットの顔のようになる。もう、それだけで、手元に置きたくなる。しかも、コンパクトで持ち歩き に困らない。左右の目はレンズ、鼻に見えるのが絞りの切り替えレバー、口に見えるのがシャッターチャージレバー、ビューファインダー が首である。

レンズは無銘のパンフォーカス。シャッターはバルブ (B) とインスタンス (I) のみ。絞りは3枚の丸孔を切り替える方式。120フィルムなので巻き上げのみの単純構造
。ほとんど ボックス的と言えるだろう。しかし、写 真の解像度は案外あって、小さな割にはよく写る。悩ましいのはレンズが中望遠的で画角がせまく、風景の切り取り方が難しいことと、左右のレンズがあまり離 れていないので、立体感が作りにくいことである。

追記1: 六和は、ボルタ判の子供用カメラ、6x6カメラ、みのりパンフィルムなどを 製造・販売 していたメーカーで、後にチェリー に吸収合併された。

追記2: 近接は60cmぐらいまでだろうか。ただし、1mぐらいから、パララックスが大きくなり、あまり実用的でない。

発売年
1955年  愛着度★★
型 式
ブローニーフィルム/ ステレオカメ ラ
シャッター レンズシャッター、B, I (1/60)  絞りは 8,11,16
レ ンズ
47mm F8
測 光
なし。
ファ イ ンダー
ビューファイン ダー
フィ ル ム交換
1.使用済みフィルムが ある時 は、右上ノブを回して巻きあげる。
2.背面を開ける時は、右側面のロックレバーを O にする。
3.フィ ルムを下のパトローネ室に入れ、フィルムのリーダー部を引き出し、上のスプールにひっかけて、巻き付ける。
4.右上ノブを回して巻き上げる。フィルム位置は背面の赤窓(二つあるが、両方を使う)で確認。
その他 レンズ左に2つのソケットあり。用途わからず。
大きさ・重さ w85 mm x h105 mm x d60 mm 194g
関連 web
ステレオカメラとビューワー: http://www.plants3d.org/camera/

<付記:コマの並び方>
ステレオ・ロッカで撮った写真は、リアリストサイズで、2枚ずつ天地逆像で写っている。撮影後、すべて のコマを分離し て、天地をひっくり返して、リアリストマウントに入れると、画像中心がおよそ6.5cm離れた形で並べることができる。


stereo film

昌平橋

東京・神田川の昌平橋の上から。 まずまずの解像力。100T-max
湯島聖堂

湯島聖堂。
100T-max

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