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休八写真館工作室

日食グラス



Eclipse Glass 2009年7月22日、屋久島以南で皆既日食があった。九州で も約90- 96% の部分日食。東京でも75%の部分日食だ。

太陽を観察するには何かフィルタが必要。子供のころに習ったことを思い出して、最初は黒いフィルムの端切れを捨てないように集めていた。でも、 フィルムや すすガラスでは目を悪くするという。数年前のオーストラリアだったかな、そこでの日食で実際に目を痛めた人が何人も出たという。

そこで市販の日食グラスを買うことも考えたけれど、家族の分も買うと結構な出費になる。色々調べて、Baader 社の AstroSolar Safety Film を知る。黒点観察に使われるフィルムだという。早速入手して、観察用の日食グラスを作った。

梅雨の最中だったので、なかなか試すことができなかったのだが、ある日、からりと晴れ上がり、このグラスを通して太陽を見ることができた。日頃、 直視でき ず にいるものを凝視できるというのは、不思議な感覚だった。

フィルムはA4サイズの大きさがあったので、カメラ・レンズ用やビデオ・レンズ用の日食フィルタを作ったあと、あまりの部分で何枚も日食グラスを 作ること ができた。そして、九州の父母や親戚にも送った。

北九州市の父母は庭で見たという。「子供のころ日食があったけれど、 すすガラスで見ていたものだから、あとから目が腫れて痛かったよ。この日食グラスはよく見えたし、痛くならなかった」という父親の声が電話から聞 こえてき た。鹿児島の叔父・叔母からは携帯電話をかけてきてくれて、リアルタイムで興奮した声を聞かせてくれた。

追記: 黒いフィルム、すすガラスなどが太陽の観察に向かないのは、赤外光を透過さ せてしまうためだという。従って、赤外光カメラなどを使って像が写らないことを確認できれば、適正なフィルターであることがわかる。

材料

・太陽観察用フィルム(Baader AstroSolar Safety Film): 天文観察用品店で購入。ND=5の遮光フィルム。
・ポリスチレンの薄板:ヘッドホンの入った箱から再利用。
・プリンター用のシール用紙

作り方

1.
メガネの概形をパワーポイントなどでデザインする。
2.
メガネの概形をシール台紙に印刷。メガネの概形を切る。目の部分の切り抜きは 13mm x 37mm。
3.
Baader の遮光フィルムを 20mm x 45mm の大きさに2枚一組で切る。
4.
メガネ概形の目の部分に、遮光フィルムをシール側から張り付ける。
5.
ポリスチレン板(ヘッドホンの箱だった透明板)をシールよりやや大きめに切って、これを台紙とし て貼り付 ける。
6.
鼻の部分を切り抜いてできあがり。

Making of Eclipse glass

*カメラ用に作った日食フィルタはこちら


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