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休八写真館工作室

Vermeer 617 の小改造



Vermeer 617
1.フィルムスプール部にスポンジ片を取り付けた。
Vermeer 617
2.フィルムガイドを取り付けた
Vermeer 617
3a.シャッターをロックしているところ
Vermeer 617
3b.フタをとってロック解除したところ
6x17 のパノラマ画像が撮れるピンホール・カメラである Vermeer 617 は、ちょっとの改造でかなり使い勝手が良くなります。私が行った小改造は3カ所あります。

1.フィルム押さえのスポンジ片

現像してあがってきたフィルムに時々、光線漏れがある。フィルムの巻きが悪くて、たわむことがあり、スプールの外にはみ出すように なるのが原因と考えられた。ホルガ・カメラのフィルム室の工夫をまねて、スポンジ片を取り付けた。フィルムの巻きがひろがらないよう押さえつ けるのである。

スポンジは、6mm厚のものを、50mm x 37mm に切って、両面テープで貼り付けた。左右のスプール部分に貼り付けることで、フィルムの巻きが広がらなくなった。

2.フィルムガイド

スプール間の距離が長く、しかも湾曲しているために、フィルムの巻き上げがあまりスムーズでない。これに対しては、フィル ム巻き上げは左右のノブを同時に廻すことで軽減できる。また、フィルムが外側にゆるんで広がりやすく、真円が保てないことが多い。これについては、簡単な フィルムガイドを作成してとりつけて解決した。

フィルムガイドはクリアファイルを 270mm x 78mm に切ったものを使う。この両端に2cm幅の両面テープで右写真のように内壁に貼り付けた。これで上蓋部を挿入するとフィルム面を保護するような形になる。

最初は、カレンダーのような紙をつかって、型紙を作り、何度か試した。ぴったりに作るとフィルムが擦れるし、静電気が起こりやすく感光するか もしれない。何よりも、上蓋の装填がしにくくなる。それで、ほどよく隙間を作ることにした。ある程度はスプールのノブを使って、テンションを 与えればいいので、あまり神経質になる必要は無いように思う。

3.シャッターロック

シャッター部は蓋部分を左右にスライドするようになっているのだが、撮影行でカバンに入れたり出したりしているときに、このスライ ド部が動いて開きっぱなしになっていることがたびたびある。クローズ位置でロックできるようにする必要にせまられて、磁石を使った「押さえ」 をとりつけた。やや、見栄えが悪くなったのだが、背に腹は替えられない。

厚さ0.3mm程度のスチール板を 50mm x 20mm に切る。2枚作って、片方をフタに、片方を受けにする。フタの方は、マグネットシート(やわらかいゴムシートのような形状でハサミで切れる)を貼り付け る。受け側はシャッターノブの裏側に両面テープで貼っておく。こうすると、フタをはずすとシャッターを開閉できるようになり、フタをおくと受 けとあわさって、シャッターを固定できるようになる。

両面テープは、失敗したときのやり直しがしやすいのと、原状に戻すのも容易なので愛用している。


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