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休八写真館プロジェクタ室(デジタル・プロジェクタ)

Plus U3-1080



Digital Projector デジタルプロジェクタ・プラス
        U3-1080 / Digital Projector Plus U3-1080 学会などで使うフィルムスライドのプロジェクターは、コダックのカルーセル型や、キャビンのカートリッジ型のものがあったが、スライド投影は結構、手間が かかるし、スキルも必要な作業だった。

コンピューターを使ってプレゼンするようになり、プロジェクターもデジタル機が出始 めた。上記のような手間がかからなくて、しかも、プレゼンの幅も広くなり、ちょっとしたアニメーションや動画も簡単に投影できるようになった。し かし、当時のデジタルプロジェクターは、小型液晶に像を映し、これを強力な光源で投影する液晶プロジェク ターのみであったが、大きく重く、解像度も低く、値段の割りには見栄えがしないものだった。

そんなところに、この U3 が出た。A5版よりも小さい。1.3kgと軽い。レンズバリアがついていて携帯もしやすい。何よりも、最新のDLP 方式でありながら、比較的廉価でもあった。投影レンズに短焦点の ものが付いていて、1.2mから使用できた。リモコン制御もできて、台形補正もでき、解像度が 1024x768 ドット(SXGA) もあった。

プレゼンに重宝した。授業では フォトビジョン FV-9 と組み合わせて使っていた。
今みれば、明るさなどで見 劣りするけれど、今でも少人数でのミーティングやプレゼン・チェックには重宝する。気づけば、もう10年以上も使っている。

追記1: DLP(Digital Light Processing)とは、米テキサス・インスツルメンツ社が1987年に開発した新しい画像表示システム。超小型の鏡を半導体チップ上に並べた DMD(Digital Micromirror Device)を電子制御して投影するのだという。それ以前は、フィルム代わりに小型液晶を使うような形式で、画質がひどく粗かった。

追記2: PLUS のプロジェクタは、2006年から TAXAN へと継承された。

発売年
2000年  愛着度★★★★★
型 式
780万画素 デジタル・プロジェクタ SXGA(1,024×768)、SVGA(800×600)
レンズ
固定焦点 マニュアルフォーカス 23mm F3.0
光源
130W 高圧水銀灯
投影画面
36型〜200型相当(1.2m〜6.8m)、 800ANSI ルーメン、コントラスト比 800:1
入力端子
RGB信号、RCA端子、S映像端子 (ビデオ信号は NTSC, PAL などに対応)
大き さ・重さ w230 x d177 x h48mm  1.3kg    騒音 42dB
関連 web
U3-1080 のマニュアル: http://www.taxan-projector.jp/download_files/U3_1080J.pdf
ASCII.jp の紹介ページ: http://ascii.jp/elem/000/000/309/309403/
TAXAN のプロジェクタ事業参入: http://www.phileweb.com/news/d-av/200611/21/17173.html

<補記: フィルムスライド投影の難しさ>
1.カルーセルやカートリッジに収納できる枚数には制限があり、長い講演では差し替えなが ら投影する必要があった。
2.スライドは天地表裏を正しくセットする必要があった。間違えに気づいたら、投影中でも 差し替える作業が必要なことがあった。
3.スライドホルダーの厚みやスライドのピント面の違いから、一枚ずつ、微妙にピントが異 なることがあり、それを投影する係のものが1枚ずつ微妙にピント合わせしていた。
4.上端と下端ではピントが異なるために、状況によっては、演者の指し示すところ、重要な ところへとピントを変えながら、投影する必要があった。
5.台形補正のような機能がなかったので、上と下で歪むことが多かった。
6.球切れしやすく、本体は熱くなり、冷却用のファンの音がうるさかった。
7.コントラスト比が低かったために、部屋を暗くして投影する必要があり、当然ながら、投 影係の作業もうす暗がりで行う必要があった。


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