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「展覧会の絵」 器楽曲(オルガン E-K)
"Pictures at an exhibition" instrumental (organ E-K)

オルガン+トランペッ ト









/ 展覧会の絵 / Pictures at an
                      exhibition
Joachim Enders & Manfred Bockscheweiger/
                  展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
/ 展覧会の絵 / Pictures at an
                      exhibition
Hans-Ola Ericksson / 展覧会の絵 / Pictures at
                  an exhibition
Vincent Genvrin/ 展覧会の絵 / Pictures
                at an exhibition
Jean Guillou/
                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Calvin
                Hampton/ 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Robert Houssart/ 展覧会の絵 / Pictures
                at an exhibition
Keith John/ 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition
Barry Jordan/ 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Hans-Dieter
                Karras/ 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Gunther Kaunzinger /
                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Joachim Enders &
Manfred Bockscheriger (tp)
Hans-Ora Ericsson
Vincent Genvrin Jean Guillou Calvin Hampton
Robert Houssart
Keith John
Barry Jordan
Hans-Dieter Karras
Gunther Kaunzinger
Organ (1969)
of Pauluskirche Darmstadt
Woehl Organ (2012)
of Studio Acusticum

Gonzales Organ (1930s)
of Soissons Cathedral

Kleuker-Steinmeyer Organ (1988) of Tonhalle, Zürich Roosevelt organ (1935)
of Calvary Episcopal Church

Organ (1640) of Gloucester Cathedral
Kleuker-Steinmeyer Organ (1988)
of Tonhalle, Zürich
Gossen Organ (2008) of
 Magdeburg Cathedral
Steimann-Organ of
Bründern Church, Braunschweig
Rieger Organ
of Musik Wurzburg
tr. Enders & Bockscheriger tr. Hans-Ora Ericsson tr. Vincent Genvrin tr. Jean Guillou tr. Calvin Hampton 1967
tr. Keith John
tr. Keith John tr. Barry Jordan tr. Hans-Dieter Karras tr. Gunther Kaunzinger
Antes Edition BM319291
IFO Classics ORG 7251.2
Vox Humana 12-2300 Dorian DOR-90117 Musical Heritage Society
MHS 1472
[LP]
Regent REGCD267 Priory PRCD 262 Prospect Pro-live prospect 30051 Novalis 150 152-2
Damstadt 2013/11/29
Pitea 2012/10/13
Soissons 1993/9
Tonhalle, rich 1988/1 Calvary 1967
Goucester 2006/7/22-23, 2007/8/24 Tonhalle, Zürich 1988/8/14
Magdeburger 2012/4/22
Braunschweig 1995/6/16 Wurzburg
トランペットとオルガンの組み合わせ。もともとオルガンは金管楽器の要素があるし、教会音楽 の担い手は、オルガンが発明されるまではトロンボーン系の金管楽器だった。つまり、この組み合わせはかなりいい。オルガン音 楽にもかかわらず、主旋律をトランペットが担当するおかげで、かなり音がすっきりとしていて、ビドロなどでは特に成功してい ると思う。雛の踊り、サミュエル、リモージュなどテンポの速い楽曲もなかなかいい。キエフ、ふたつのコラールはオルガンが奏 でるが、その間に入る旋律のトランペットが実に美しい。
ビドロあたりからが面白い。設計の新しいオルガンであるからか、重低音がよく響き、高音もよく通る。テュイルリ、ビドロ、なかなかよい。編曲も 奏法もオーソドックスである。

ハンス−オラ・エリクソンは、1958年スウェーデン・ストックホルムの生まれ。現在はカナダのマギル大 学の音楽科教授。
重厚でありながら軽やかな音、のびやかな演奏、しかも奇を てらったもの ではない、オーソドックスなものですばらしい。ひさびさに演奏も編曲もいいものが出てきたと思う。しかもオルガンならではの 音響のすばらしさもある。おす すめできる。

ヴィンセント・ゲンブリンは1965年の生 まれで1991年 からスワソン大聖堂のオルガニストをつとめている。このCDのジャケット絵はカンディンスキーが「展覧会の絵」をモチー フにして作成した連作のひとつ「キ エフの大門」である。
きわめて独創的。オルガンの表現力のすべてをぶつけてくる ような演奏 だ。グノムでは変わった音色を巧みに使い分け、ビドロでは和音の繰り返しをすべてスタカートで演奏、雛の踊りではトライアン グルのような音、サミュエル では管楽器のような音、死者の言葉ではかなり高い音を効果的に使う。そして圧巻なのはキエフで、音の洪水と渦巻きがあちらこ ちらで巻き起こる。こういうオ ルガン演奏もあるのだ。一聴の価値がある。

ジャン・ギユーは1930年生まれのフラン ス人。独創的な演 奏と編曲でよく知られている現在のオルガニストのひとり。
シンプルな構成だが、オルガンらしい音。ラヴェル版を下敷 きにしている のか、第5プロムナードは省略されている。

長らく、Blarr 版を最初のオルガン編曲と考えていたが、このHampton 版はさらに古い。裏面の解説には「今年は、英国のロック・グループ、ELPによっても編曲がなされた」ともあり、カタロ グ番号などからもLP発売は 1972年であった模様。カルヴァリー監督教会は、コロンビア州にある教会。
ピアノ版がベース。落ち着いた編曲と演奏。グロスター大聖 堂の音響がよ いのだろうか、低音の響きがすばらしいし、高音も高いところへよく抜けている感じ。オルガンらしいオーソドックスな音が心地 よい。演奏もすばらしい。おす すめできる。

グロスター大聖堂は英国南西部にあり、 70mもの塔や14世 紀に作られたファン・ボールド(扇形天井)型の回廊などの美しさで世界的に有 名。「ハリー・ポッ ター」の映画でもロケに使われている という。ジャケットは、同大聖堂のステンドグラスの写真。
最近、演奏されることの多いKeith John 版の自演盤だ。音の使い分けが巧みな編曲で、オルガンの機能を存分に示してくれている。トーンハレのホールは音響のいいこと で知られているら しいが、大オルガンであることもあって、音圧を感じることのできる演奏。

キース・ジョンは1953年、グロスターで 生まれ、グロス ター大聖堂の合唱団員となり、13歳からオルガンを習ったという。後に奨学金を得て、チューリヒで Jean Guillow に学ぶ。
いかにもパイプオルガンらしい音色で演奏される。アレンジも演奏手法も固有のものは無い。徹底してシンプル。奇をてらわないすがすがしさ。これはこれで新鮮だ。原 典版をそのまま弾いているように思うが、サミュエルの終わり方はリムスキー=コルサコフ版。第5プロムナードはやや重厚に弾 いていて、ここから何か始まるのかなと予感させる。続くリモージュはエコーがよく利いた演奏。カタコンブ以降は重厚。

バリー・ジョーダンは、1957年に南アフリカのエリザペス・ ポートで生まれる。1985年にケープタウン大学修士、その後、ウィーンとリューベックで学んだ。現在はマグドブル グ大聖堂でオルガン奏者と合唱隊の指導者をしている。
冒頭からアゴーギクたっぷりのプロムナード。グノムは残響たっぷり。旋律が流れるところがし ばしばあっ て、故意なのか、ミスタッチからなのかよくわからない。
ピアノ版をベースにしているが、音色の使い方などは管弦楽 的な感じがす る。第2プロムナードやテュイルリなどは面白いし、時折、ポップスのような軽やかなアレンジもある。また終曲のキエフでは低 音のトレモロ風のアレンジがな かなかよいと思う。しかし、細かなパッセージなどがやや雑なのと音の強弱 が平坦なのが惜しい。
(time 35'39) (time 41'00) (time 42'42) (time 35'20) (time 33'58) (time 36'12) (time 34'18) (time 41'06) (time 39'45) (time 32'50)
併録:クリ ミア海岸で(ムソ)、ゴパーク(ムソ)、ヴォカ リーズ(ラフマニノフ)、亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル) 併録:甘き 死よ来たれ BMW478 (バッハ)、コラール 3番 (フランク)、主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる BMW639(バッハ)、Postludium - "Spikar"(H. Ericsson), Vocalise (H. Ericsson)
併録:なし 併録:ペトルーシュカか ら3曲 (ストラヴィンスキー) 併録:なし 併録:キージェ大尉より トロイカ (プロコフィエフ)、ストラヴィンスキーへのオマージュ(ハキム)、トッカータ(ギロー) 併録:3つの舞曲(アラ イン) 併録:ラプ ソディー・イン・ブルー(ガーシュイン) 併録:アリア(バッハ)、トロイメライ(シューマン)、白 鳥(サ ン=サーンス)、ジムノペディ1(サティ)など全8曲 併録:マ・メール・ロア (ラヴェ ル)ほか

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