© 1996-1997, Kyu-hachi TABATA
ヘルシンキだより #4 1996-12-14 記
こちらは、まださほどに寒くはありません。ただ日出9時半、日没が15時と日照時間が短く、くもりの日が多いため、うす暗い毎日です。
家族3人とも元気です。ただ、風邪ぐすりがきれてしまい、少々、心細く思っております。小包などで薬を送ってもらっても多くの場合、没収され
てしまうようで、先日、こどもの薬を目の前でとられたのにはまいりました。腹痛や頭痛の薬は足りていますが、風邪ぐすりはあっという間にきら
してしまいました。こちらでも結構、インフルエンザがはやっています。手荷物で持ち込む分には検査も何もなかったので、もっと持って来たらよ
かったと思うことしばしです。
4-1 独立記念日(12月6日)
夕方3時ごろ、市内の Cemetary
Park(墓地公園?)に行きました。中央の教会からは鐘の音が静かに鳴り続く中、人々が次々と訪れ、ゆかりの墓碑にキャンドルを灯したり、花を添えて行
きました。それで墓地のいたるところにキャンドルが灯され、それは厳粛な光景でした。4時過ぎになると学生の松明行列が墓地から市内へと始ま
りました。旗をもった学生達を先頭に長い長い行列でした。軍服のようなデザインの学生服+学生帽を着用していました。6時になると各家庭の窓
辺には青と白のキャンドル(青と白はフィンランドの国旗の色です)が灯されました。
4-2 ヘルシンキのマクドナルド
こちらでも街のあちこちにマクドナルドがあるのですが、それが1件1件、ちがうテーマをもっています。例えば中央駅地下には、スペースマク
ド、私のフラットのすぐ近くはF1マクドです。F1マクドでは、店内にF1カー(ホンモノでしょうか?)やドライバースーツ、ヘルメットが展
示してあります。○○ネンという名前のドライバーでした。うーん。やっぱりフィンランドだ。
4-3 ピックヨール(12月13日)
ピックヨールとは、”小さいクリスマス”という意味で、職場などで行われるクリスマス前夜祭のパーティです。私の研究所でもユニカフェ(大学
レストラン)を使って賑やかに行われました。夕方6時頃始まったのですが、いつもはジャージのようなものしか着ていない馴染みの研究者たち
が、次々と盛装してやって来たので驚きました。多くの人が、このパーティのために一旦自宅に戻り、また出て来たのだそうです。私は10時頃、
リタイアしましたが、多くの人が夜3時まで飲み明かしタクシーで帰ったそうです。
4-4 日本クラブ忘年会(12月14日)
在フィン日本人/親日家の作る親睦会に行きました。美味しい和食と中華、それと豪華商品のくじ引き(ヘルシンキ航空の日フィン航路やタリンク
フェリーのヘルシンキ−タリン往復券などを筆頭に盛沢山)が評判の会でもあります。で、くじ(10 Mk=250
Yen)は10本買いまして、4本があたりました。大物ははずしましたが、ネクタイ、キーホルダー、ビーフィーター・ドライジン 40%
600 ml と 47% 1000 ml(酒税が高いのでアルコール度の高いお酒は贅沢)をもらい大満足です。新しい知人もできました。
4-5 LとRの発音
フィンランド語は日本語とよく似ていますが、LとRの発音がかなりはっきり違います。英語以上に違います。Lは日本語のら行とほぼ同じ。で、
Rは巻き舌にして上顎につけて震わせるようにします。日本人にはちょっと難しい。翻訳(和−フィン、英−フィン)の仕事をしている知人の笑い
話ですが、「この前、日本の映画に字幕をあてる仕事をしてたんだけど、すごくRの発音が上手な人が出て来たので驚いちゃった。」
「え?」・・・やくざのセリフ「おんどりゃ」の「りゃ」が完璧な巻き舌のRの発音だったとか。うーん、これならわかる。ちなみに映画は「ミン
ボーの女」でした。
4-6 ホッケー少年
街の中に野外スケートリンクがあり、夜遅くまで子供達がアイスホッケーをしています。行き帰りのホッケー少年は、スケート靴と服を大きめの袋
にいれ、その口ひもにホッケーのスティックをさして、肩にかついで移動します。そう、まるで日本で見る剣道少年のようないでたちになります。
老いも若きもホッケーが大好きなようで、日本の野球+剣道のような感じです。
4-7 治安について
治安はきわめてよく、日本以上だと思います。例えば、OTTO
(オットー)というキャッシュディスペンサーは、24時間お金が引き出せるのですが、これには囲いのようなものがなく、それこそ日本の自動販売機のような
感じであちこちにあります。ちなみに、日本の様にお金を引き出す際に手数料をとられたりすることはありませんし、どこの銀行に口座をひらいて
いても、共通でお金を引き出せます。こういう便利や治安のよさは、多分にフィンランド人のモラルの高さにあるようにも感じています。
4-8 交通など
公共施設や公共交通はきわめて充実しており、個人の家や車が質素なのと好対照です。特に交通はどんな雪の日でも通常通り、しかも正確なタイム
テーブルで運行されています。また、深夜までバスやトラム、地下鉄が利用出来ます。フィンランド人は時間や規則をきちんと守る習慣が徹底して
います。
4-9 こちらの食環境
米(ジャポニカ米)、豆腐、醤油、ハクサイ、大根、温州ミカン(サツマといいます)、柿、スイカ、新鮮な魚(刺し身も可)などなどの「日本の
味」が、スーパーや市場でいつでも入手可能です。米の普及度は驚くばかりで、研究所のレストランでは、定食に米(日本風に炊いたもの)がつき
ますし、ピーラッカという郷土料理や、ロールキャベツにも米が入ります。なお、東京館という店があり、高値に眼をつぶれば大概の食料品、調味
料、みそ、日本の新聞などが入手出来ます。
4-10 入手しにくいもの
日本でいうところの売薬。簡単な風邪薬(PL顆粒とかパブロン)は、入国の際に手荷物にいれて持ち込むことが出来ましたが、その後、国際小包
では持ち込みが難しく、薬は入手しにくいもののナンバー1でしょう。次に、お酒。税金が高いのとディスカウントショップがないのとで、高くつ
きます。免税店でもっと買ってくればよかったとなげいても後の祭りです。なお、この国ではたばこも税率が高く、しかも室内での喫煙が法律で禁
じられています。従ってスモーカーは、雨の日でも雪の日でも、外やバルコニーに出て、たばこをふかしています。