© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2005/04/08

歌劇「ホヴァンシチ ナ」
Opera "Khovanshchina"

■1.概要

17世紀のモスクワ銃兵隊の反乱(ホヴァンスキーの乱)を題材にした5幕の大作。ムソルグスキーらのよき理解者、スターソフとの会話の 最中に「古い ロシアと新しいロシアの対立」をテーマにする着想を得たようです。1872-80年に取り組みましたが、しかし、彼の早すぎる死によって 未完となりまし た。 死後、ヴォーカル・スコアをもとに、リムスキー=コルサコフらによって補完されて、1886年2月21日アマチュア演奏によって初演。プ ロ演奏は1911 年までありませんでした。その後、ストラビンスキー、ラヴェル、ショスタコーヴィチなどによって編曲されています。

「ホヴァンシチナ」とは「ホヴァンスキーの奴ら」という意味。主な登場人物は、イワン・ホヴァンスキー、その息子のアンドレイ・ホヴァ ンスキー、ア ンドレイの元恋人で今は修道女のマルファなどです。ピョートル帝に対して、ホヴァンスキー父子は銃兵隊による反乱を企てますが、探査庁長 官シャクロヴィー トゥイの知るところとなり、反乱の首謀者たちは次々とあわれな最後をとげていきます。くわしいストーリーは次のHPをごらんください。→ 「オペラとオペレッタのアカデミー」No.136

よく演奏される曲は下記のとおり。

前奏曲

「モスクワ河の夜明け」
ムソルグスキーの作品の中でも、もっとも美しい旋律かもしれません。絵画のような美しい朝も やの中の日の 出の様子が描かれていますが、反乱の予兆も感じさせます。「ホヴァンシチナ」中でもっともよく知られた曲といってよいでしょ う。
第1幕



第2幕

「マルファの予言の歌」
恋仲である皇女ソフィアのために反乱を企てようとする ゴリツィンは、マルファを招いて、自らの運 命を占ってもらいます。しかし、そ の占いの結果は好ましいものではなく、 ゴリツィンが失脚し、 流刑になるというものでした。ゴリツィン マルファを追い出します。
第3幕

「シャクロヴィートゥイのアリア」
シャクロヴィートゥイは探査庁 長官で、 最後はイワンの命を奪う人物です。ここでは、故国を憂い、将来 を案じて歌います。
第4幕
第1場
「ペルシャの女奴隷たちの踊り」 イワン・ホヴァンスキー邸での 食事の様子。 ゴリツィンがやって来て、身辺に危険が迫ってい ると忠告するにもかかわらず、イワン はそれを笑い飛ばし、女たちにペルシャ風の官能的な踊りを舞わせます。しかし、この踊りのあと、イワン は刺客によって殺されてしまうのでした。

第2場
「追放されるゴリツィン公の出発」
反乱が発覚し、ゴリツィンは流刑となります。
第5幕





■2.ピアノ版

小川典子は Pavel Lamm 編による「モスクワ河の夜明け」、「ペルシャの女奴隷たちの踊り」、「追放されるゴリツィン公の出発」をムソルグスキーの原曲として取り上げ ています。

 / 展覧会の絵
                / Pictures at an exhibition
Noriko Ogawa
Grammofon BIS-CD-905
Sweden 1997/8


■3.管弦楽曲(リムスキー=コルサコフ版)

スラトキンが、「モスクワ河の夜明け」、「ペルシャの女奴隷たちの踊り」、「追放されるゴリツィン公の出発」を演奏している。ただし、順序が モスクワ、ゴ リツィン、ペルシャの順になっている。レビは「モスクワ河の夜明け」のみ。セロフは、3曲とも演奏しており、きわめて上質な演奏でおすすめ。 ゴレンスタイ ンは「モスクワ河の夜明け(ショスタコービチ編)」に、「ペルシャの女奴隷たちの踊り(リムスキー=コルサコフ版)」という組み合わせで録 音。

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                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
 / 展覧会の絵
                / Pictures at an exhibition
 / 展覧会の絵
                / Pictures at an exhibition
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                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Leonard Slatkin
w/ St.Louis S. O.
Yoel Levi
w/ Atlanta S. O.
Edward Serov
w/Volgograd P. O.
Mark Gorenstein
w/ Russian S. O.
VOX 7208
Telarc CD-80296
Amadis 7154
Le Chant de Monde RUS288168
1975
Atlanta 1991/1/11-12
Volgograd 1994/7
?

■3.管弦楽曲(ショスタコービチ版)

ゴレンスタインは「モスクワ河の夜明け(ショスタコービチ編)」に、「ペルシャの女奴隷たちの踊り(リムスキー=コルサコフ版)」という組み 合わせで録 音。また、ゲルギエフの「モスクワ河の夜明け」、アバドの「ペルシャの女奴隷たちの踊り」がショスタコービチ版となっている。

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                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
 / 展覧会の絵
                / Pictures at an exhibition
 / 展覧会の絵
                / Pictures at an exhibition
Mark Gorenstein
w/ Russian S. O.
Valery Gergiev
w/Wiener P. H.
Claudio Abbado
w/Wiener S.O.
Le Chant de Monde RUS288168
Philips 289 468 526-2
ユニヴァーサルDG UCCG-3169/70
?
Vienna -2015, Kyu/4/28-30
Vienna 1989/9



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