© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2008/07/31

「展覧会の絵」 ピアノ曲 (E)
"Pictures at an exhibition"
piano version (E)

 / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition  / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition  / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
 / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition  / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition  / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Gerhard Eckle Mediaphone 22.334

 / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition



エックルのCDは何度も形を変えて再プレスされている。国内でもCD★ワールドという 会社から300円で買えるシリーズで発売されているが、同時収録曲がさらに減って展覧会の絵以外 は瞑想曲のみとなっている。音質は良い。
Nicolas  Economou
Akira Eguchi (江口玲)
Nami Ejiri (江尻南美)
Brigitte Engerer Philippe Entremont Eduard Erdmann
Clipper Erickson
原典版 原典版 arr. V.Horowitz
原典版 原典版 原典版 原典版 arr. Rimsky-Korsakov
Mediaphone Sonia 74533 Suoni e colori  SC53013
NYS 80206
Real Sound RS 051-0145
Harmonia Mundi HMA-1951266 Victor VICC-9 TAH 199-200 DTR2003
-1992 1983/3
新川文化ホール 2006/2/6-8
Italy 2001/6/16-18
1987 Denver 1989/1/19-21 1952/3/17
-2015, Kyu/5
演奏は全体にゆっくりめで音の強弱とリズムの緩急で曲の表情を形作るも の。しかし、これらの作業はやや極端すぎたり、音が転ぶような不自然な感じを受ける場合があるため、必ずしも成功しているとはいえないように思える。しか し、ビドロがきわめて秀逸であり、これ以降、最後まで緊張感がうまく続いて、惹き付けられる内容になっている。ペダルの操作音が入っていて耳障りな箇所が あるのが残念である。

Music for the millions というシリーズものの1枚で、ライナーも簡単で演奏者や録音についての情報がない。

リヒテルよりも早いテンポのプロムナードで始まる。曲と曲の間もほとんどアタッカでつなぐことが多く、全 体に足早だが、緩急自在で旋律は明瞭。キエフのところでカリヨンのモチーフを明確にフォルテで演奏するのが印象的。

エコノム(1953-1993)はキプロス生まれ。モスクワでピアノを学び、か つ指揮や作曲も行う。アルゲリッチとの共演による2台のピアノのための「くるみ割り人形」 (このCDに収録)でその名を知る人も多いはず 。このアルバムはエコノム追悼の7枚シリーズの3枚目。しかし、エコノム編曲の2台のピアノ版「展覧会の絵」が実現してい れば、しかもアルゲリッチとの共演であれば、と思う。
林川崇、Christian Jensen の採譜によるホロヴィッツ版。残響がやや強く装飾音などが聞き取りにくく、ミスタッチのようにさえ聞こえるところがあるのは残念。しかし、細かな所まで気 持ちがよく行き届いており、しかも迫力のある、ピアニスティックな演奏。ホロヴィッツ自身による演奏では奔放 なイメージが強かったが、この演奏では理知的な面も加わり、芳醇かつ冷静な演奏ともなっていて、ホロヴィッツ版の魅力を増すことに成功している。おすす めできる。

久しぶりにジャケ買い。古城の絵をうまく使っている。しか も、古城をジャケットにしているのはこのCDが初めてだろう。江口玲は1963年、東京出身。様々なコンクール入賞歴のあり、ヴァイオリンの伴奏で も定評がある。
全体に迫力のある演奏だが、弱奏のところで少し乱れる。CDの曲名リストに全曲を原題(ロシア語、英語、 フラン ス語など)で表記しているのは珍しい。同時収録のボリス・ゴドゥノフ(ピアノ版)はなかなか聞き応えもあり、おすすめできる。

江尻南美は1973年、東京出身。
女 性らしいしなやかで繊細なピアノ。ビドロなどでも、重厚な音が聞けるが、音に濁りがなく清潔な印象がある。雛の踊りなどでも、軽や かな旋律にあわせて、ペダルをうまく使って幻想的な雰囲気を出している。バーバ・ヤーガとキエフの大門も音の切れ味がよい。好感が持てる。おすすめでき る。また、同時収録曲はオール・ムソルグスキーで、ピアノCDとしては珍しい。とりわけ、はげ山の一夜のピアノ版は珍しい。

フランス人らし いちょっとしゃれた感じの演奏。テンポの良さは特筆すべきで、かなり早弾きになっているもののリヒテルのような粗い感じではなく、むしろ軽快である。同時 収録のラヴェル編管弦楽曲は、アントルモン自身が指揮をしたもの。

フィ リップ・アントルモン(1934-)はコンサート重視、しかもどこででも演奏するというアクティブなピアニスト。フランスの出身でマルグリット・ロンに学 ぶ。1955年にはロン・ティボー国際コンクールで1位なしの2位となり名声を得る。1960年後半にはいって指揮者としても活動。

前半は駆け足気味のテン ポだが、カタコンブあたりからの後半はじっくりと歌う。歯切れが良く緩急もあって表情が豊か。ただし、これほどミスタッチの多い演奏も珍しい。しかも、そ れでいて最後まで高いテンションで弾き通せるところが凄い。ミスタッチがなければ間違いなく名演だろう。

エルドマンはバルト海に面する小さな町ウェンデンの出身(1896-1954)。シュナーベル、ギーゼキング、バックハウスと同時代の巨匠の1人で、作曲も行った。こ の演奏、リヒテルのソフィアライブ(1958年)の前であるからR=コルサコフ版が一般的であるはずだが、原典版の演奏のようである。パヴェル=ラム (1931年)の校訂による原典版はすでに世に出ていたし、リヒテルなどのソフィライブ以前の演奏などを聴いていたのかもしれない。いずれにせよ、慧眼で あると思う。
前半はたんたんと進むが、第5プロムナードから演奏がよくなる。キエフ なども好演。
(time 39'11) (time 39'56)
(time 30'22) (time 31'13) (time 34'30)
(time 31'22) (time 29'22) (time 31'24) (time 33'37)
併録:前奏曲 op.11、エチュード op.8-9 (以上スクリャービン) 併録:はげ山の一夜、歌曲トレパーク、子守歌、将軍(司令官)、瞑 想曲(全編ムソルグスキー)
併録:2台のピアノ版くるみ割り人形(チャイコフスキー/エコノ ム) 併録:ラフマニノフ5曲、プロコ フィエフ2曲
併録:ボリス・ゴドゥノフ(ムソルグスキー/イゴール・クードレイ 編曲)
併録:はげ山の一夜、ゴパーク、涙、乳母と私、スケルツォ、子供の頃の思い出(全編ムソ ルグスキー) 併録:展覧会の絵(ラベル編) 併録:組曲4番(ヘンデル)ソナタop13 (ベートーヴェン)など 併録:Without borders (Krantz)、Six surrealist afterludes (Triggs)

とびら へ 前へ  次へ
↑ トップへ