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「展覧会の絵」 ピアノ曲 (G)
"Pictures at an exhibition" piano version (G)

Oliver Gardon/ 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Alexander Gavrylyuk/ 展覧会の絵 / pictures at an
                  exhibition
Serg van Gennip/ 展覧会の絵 / pictures at an
                exhibition
/ 展覧会の絵 / Pictures at an
                    exhibition
Kirill Gerstein/ 展覧会の絵 / pictures at an
                    exhibition
Boris
                Giltburg/ 展覧会の絵 / pictures at an exhibition
Roberto Giordano/ 展覧会の絵 /
                pictures at an exhibition
Anthony Golsdstone / 展覧会の絵 /
                pictures at an exhibition Vera
                  Gornostaeva/ 展覧会の絵 / pictures at an exhibition Ralf Gothoni/ 展覧会の絵 / pictures at an exhibition Hirokazu Goto (後藤宏一) / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition
Enrique Graf/ 展覧会の絵 / pictures at an
                exhibition
Gary
                Graffman/ 展覧会の絵 / pictures at an exhibition
Nino Gvetadze/ 展覧会の絵 /
                pictures at an exhibition
Oliver Gardon
Alexander Gavrylyuk
Serg van Gennip
Kirill Gerstein
Boris Giltburg
Roberto Giordano
Anthony Goldstone
Vera Gornostaeva
Ralf Gothoni Hirokazu Goto (後藤宏一)
Enrique Graf
Gary Graffman
Nino Gvetadze
原典版
原典版 原典版 原典版 原典版 原典版 原典版 原典版 自筆譜(異稿による) 原典版 原典版 原典版 原典版
Auvidis BNL 112789
Piano Classics PCL0063
Classic Concert CCR 62042
myrios classics MYR013
EMI classics 0946 3 53232 2 1
Discantica 193
Divine art dda25100
LP classcs 1005
Ondine ODE-753-2 国 際芸 術連盟 JILA-1212
Cougar
Sony S2K 94737
Brilliant Classics 93911
1990

Arnheim 2006/12/17
Berlin 2013/11
Suffolk 2005/11/4-7
Castrezzato 2009/2/15-16
North Lincolnshire 2011/1
Moscow 1959/4/26 Jarvenpaa 1990/7 横浜 1999/10/19-20
Pittsburgh 2007/11/8-9
New York 1962/7/23-25
2007/6 and 2008/6
全体にタッチが軽やかで鮮明な演奏。時に幻想的な要素もあって、ドビュッシーのピアノ曲のよ うな 感じを受 けた。ヴィルトーゾでもなく、デモーニッシュでもない、落ち着いた透明な演奏。おすすめできる。

ギャルドンはニース出身のピアニスト。
清冽な演奏である。グノムの陰影の付け方も面白い。古城ではややテンポが落とされるがグノム と整合性があわないように感じた。聴かせどころのバーバ・ヤーガとキエフは和音の奏で方が粗雑で集中力の無さを感じた。キエ フの最後で変わった演奏をする。

ガブリリュクは1984年生まれのウクライナのピアニスト。日 本での演奏もある。
楽曲理解など思案の外なのだろうか。妙な力演のテュイル リー、 粗暴な演奏でしかないビドロ、第5プロムナードの妙なアゴーギクなど、何だかよくわからない。気取った装飾音でぶち壊しのカタコ ンブ。ダンスのようなバー バ・ヤーガ。いったい何を表現したいのか。
音をぽつぽつと拾うようにしながらのプロムナードで始まる。とぼとぼと歩くムソルグスキーの 姿が浮かび上がる。グノムでは光と影の明瞭な光景を表現しているようだ。テュイルリでは副旋律を少し目立たせて喧噪を表して いる。独創的だ。折り返し点にあたる第5プロムナードが妙にねっとりとした感じで演奏されるのが面白い。どういう意図なの か。そしてすぐに疾走感あふれるリモージュが展開されるのも面白い。しかし、本当に早いパッセージでの指回りがいい。リズム が崩れないし、音がしっかり出ている。これが、バーバ・ヤーガやキエフで存分に発揮される。おすすめできる。併録もよい。

キリル・ゲルスタイン(1979-)はロシアのヴォロネツの出 身。子供の頃はジャズに親しみ、14歳からボストンのバークレイ音楽院でジャズ・ピアノを習う。16歳からクラシッ クに集中することにして、ニューヨークのマンハッタン音楽学校に移る。異色の経歴だと思う。
整った演奏。どのパッセージも妥当。淡々と進む。バーバ・ ヤー ガ冒頭部 の展開はすばらしい。

ボリス・ギルトブルグは1984年モスクワ の生 まれ。
りんかくのはっきりしたプロムナードで始まる。古城はゆったりと演奏される。1曲、1曲の違 いを 明確に弾きわけているのがよくわかる。キエフの最後は分散和音にしての演奏。

ロベルト・ジオルダーノは1981年の生まれ。フランスとイタ リア で主に活動しているようである。
飾らない素朴なプロムナードで始まる。グノムとビドロはやや平坦。古城、雛の踊り、サミュエ ルで はアゴーギグが付けられてやや個性的。キエフでは下降部分などはよかったが、タッチの不正確なところが気に なった。
 なお、グノム、バーバ・ヤーガ、キエフについては異稿を使って演奏したものをCDの最後に別途収録していた。異稿を弾いた 演奏 は清水和音などこれまでにも数人いるが、決して多くない。そして、通常版と遺稿版の両方を録音しているのは私の知る限り、これが 初めてであろう。グノムの異稿演奏は初録音であって、興味深く聴いた。
かなり早めのプロムナード。巨匠タイプの演奏だ。奔放に弾くところなどがあって、面白いと思 う。後半になるにつれ、女性的な細やかな演奏が出てきて好感度アップ。カタコンブから死者の言葉でもなかなかいい。バーバ・ ヤーガのたたみかけるような演奏でも、切れのよさがあって感心させられる。

ベラ・ゴルノスタエバ(1929-)はヤマハに招かれて日本に 滞在していたことがある。
原典をもとに自らアレンジした演奏。繊細な展開が随所にあり好感が持てる。全体に原典に忠実だが、ところどころの装飾音 や、 外声を受 け持つメロディラインがしばしばさらにオクターブ外へ飛んだりして面白いところがある。どちらかというと内省的。

ラルフ・ゴトーニ(1946-)は フィンランド出身のピアニスト兼作曲家である。オリ・ムストネンは教え子のひとり。
「展覧会の絵」は和音で構成されるメロディが多く、このた め和 音のどの 音を強調するかで様々な印象をもった演奏になる。このCDではそういう点で成功しており、プロムナードはどれも興味深い。全体に 好印象の演奏だが、サミュ エルやビドロ、バーバ・ ヤーガなど、もう少しどろどろした感じがあってもよいように思う。


音のひとつひとつを丁寧に出す。どの曲もオーソドックスな 演 奏。アクセ ントの付け方も適切で心地よい。

エンリケ・グラフはウルグアイのモンテビデ オの 生まれで、現 在は米国在住。室内楽も行っているようだ。
ペダルを踏みながらゆったりと力強くプロムナードが始ま る。 しっかりと したタッチと時折入る装飾音。うまい。「端正で誠実な演奏」と紹介している本があったが、まさにその通り。だが、それだけではな い。彼の演奏には詩情があ る。例えば、ビドロはR=コルサコフ風にピアノで始まるが、幻想的な雰囲気になっていて、うまく調和している。おすすめできる。

ゲイリー・グラフマン(1928-)は ニュー ヨーク生まれ。 父はヴァイオリニストでアウアーの高弟だった。ところ で、同時収録のイスラメイ、こんな曲だったとは。感動。今まで聴いていたイスラメイは何だったのか。感動。
落ち着いた第1プロムナード(1P)はかなり好印象。技巧に走らず、感情的になりすぎない演 奏が 心地よ い。サミュエルやビドロはやや迫力不足が否めないが、第5プロムナードの展開は見事だ。1Pとほとんど同じ旋律であるため、多く の演奏家が1Pと同じ様な 演奏をする。しかし、グヴェタゼはペダルを踏んで1Pとはだいぶ違う演奏にして、ムソルグスキーの心象風景に大きな変化があった ように表現している。面白 いし、試みとして成功していると思う。

ニノ・グヴェタゼはグルジア共和国のトビリシの音楽学校を出 て、オ ランダで学 ぶ。オランダでは若手ピアニスト奨励財団(YPF)の賞をとっており、このCDもそのYPFの作製・販売。外国人であっ ても育成の対象とする姿勢は尊い。
(time 33'10)
(time 31'41) (time 28'29) (time 31'58) (time 33'45) (time 36'00) (time 35'06) (time 30'14) (time 32'55) (time 35'45) (time 32'25) (time 33'21) (time 32'19)
併録:涙、乳母と私、瞑想曲、子供の頃の思い出、カプチー ノなど (全編ムソルグスキー)
併録:ピ (シューマン) 併録:ピアノソナタ17 番二短 調、ピアノソナタ23番ヘ短調(ベートーヴェン) 併録:謝肉 祭(シューマン) 併録:ピアノソナタ2番 嬰ト短調 (スクリャービン)、ピアノソナタ8番(プロコフィエフ) 併録:4つの情緒のある風景(Rシュトラウス)、Due istantanee / Variazioni nel sogno (シャイー)
併録:ムソルグスキーのピアノ小品9曲(ゴパーク、クリミ アの南岸で、子供の遊び、子供の頃の思い出など)、展覧会の絵の異稿3曲(グノム、バーバ・ヤーガ、キエフ) 併録:ラフ マニノフの前奏曲11曲、百合を持った少女のダンス(プロコフィエフ) 併録:On an overgrown path (ヤナーチェク)、「火の鳥」から3つの動機(ストラビンスキー/アゴスティ編) 併録:村の夜、3つの チーク地方 の民謡(以上、バルトーク)、ステンドグラス、海-ニライカナイ- (以上、與儀亨)
併録:イタリア風アリア と変奏 (バッハ)、厳格な変奏曲(メンデルスゾーン) 併録:チャイコフスキーピアノ協 奏曲第1番、第2番、第3番(2枚組CD)、イスラメイ(バラキエフ) 併録:ムソルグスキーのピアノ小曲10曲

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