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「展覧会の絵」 ピアノ曲 (H)
"Pictures at an exhibition" piano version (H)

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Paul
                  Hertenstein
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                展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Pictures at an exhibition Ian Holtham
Pictures at an exhibition by
                Jan Horak
 / 展覧会の絵 / Pictures at an exhibition Pictures at an exhibition by
                Horowitz
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Andrej Hoteev /
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Harumi Hanafusa (花房晴美)
Nobue Hanafusa (花房伸江)
Hiroyuki Harada (原田弘之)
Jennifer Hayghe
Paul Hertenstein
David Helfgott
Lorin Hollander Ian Holtham
Jan Horák
Vradimir Horowitz Vradimir Horowitz Vradimir Horowitz BMG 60321-2-RG

「展覧会の絵」は左の音源と同じだが、「水辺にて」をはずし、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1 番をメインに据えたCD。ただし、こ のチャイコンは、同 じトスカニーニ+NBCとの演奏だが、左は1941年の録音、これは1943年の録 音だ。

Pictures at an exhibition

Urania URN 22 191

レーベルが異なるが音源は同じ。併録はラフマニノフのピアノ協奏曲3番で、 クーセビッ キー+ロサンジェルス・フィルとの共演。録音もいいし、ジャケット絵もいい。かなりオススメ。


Andrej Hoteev
原典版
原典版 原典版
原典版 原 典版/オリジナルアレンジ arr. Rimski-Korsakov
原典版 原典版 原典版 arr. V.Horowitz arr. V.Horowitz arr. V.Horowitz 原 典版
Fontec FOCD3234
Brain BOCD-9417
Live Notes WWCC-7219
Centaur CRC 2753 私 家版 RAPCD 190547-1
RCA Victor LSC-2823 [LP] Move MD 3193
King Record NKCD 492
RCA BMG BVCC-5189 RCA Sony 88697538852
RCA BMG 60449-2-RG
RCA BMG BVCC-5147
Berlin Classics 0300568BC
1989/1/11-13
1994/4/14
伊勢原 1992/3/18-19
Baton Rouge 2002/6/11-24 -2010
Denmark 1994/09
1976(?) Melbourne 1996/3
Tokyo 1981/5/14 1947/11/7 & 12/22 Carnegie Hall 1948/4/2
Carnegie Hall 1951/4/23 Munchen 2013/12/27-30
かなり早いテンポでぐいぐい進む。リヒテルのテンポよりも早い演奏であり、現役では間違いな く最速だろ う。とはいっても古城などゆったりと歌うべきものはゆったりと歌っている。ビドロも聴き応えがある。ただし、弱音のところで はタッチが浅いのか、録音が悪 いのか、やや音の聞こえにくいのがあることと、後半にしばしばミスタッチがあることが残念である。

花房は1952年東京出身。パリ・コンセルヴァトワールに留学 している。 1996年から広島のエリザベト音楽大学の教授をつとめている。
清明で抑制の利いたプロムナードで始まる。落ち着いた演奏 で耳に優し い。グノムの最後の終わり方もきれいだ。古城で左手が奏でる反復の嬰ト音も美しい。おすすめできる。
タッチを微妙に変えながら曲の表情をつけるのがうまい。プロムナードの変化もうまい。 同時収録曲もよい。

1952年東京出身。オーストラリアやアメリカで活動の後、82年に帰国。

非常に輪郭のはっきりとした力強い演奏。最後までパワーが 落ちず、集中 力に乱れがない。脱帽。
あれれ、なんだ、このグノム。面白い弾き方をする。テュイルリーも変わったものになってい る。ビドロはまるで軽やかなものでこれも拍子抜けするぐらいである。ただ、いずれも単なる思いつきの演奏ではなく、よくよく 考えられているところがあって、なかなかイイ。超個性的で、私個人としては、 けっこうツボを押された感じ。面白い演奏が好きな方にはオ ススメできる。
 併録の
エンターティナーは絶品。魔王の宮殿もいい。小品を実に洒脱に弾く。愛 すべきピアノマンだと思う。
第1プロムナードが官能的で引き込まれる。非常に繊細な音を紡ぐように演奏が広がる。特に和 音の処理が特 有で音が濁るのを極端に避けている感じがあり、これほど心象風景的な演奏になっているのも珍しい。時おりハミングが聞こえて くるが、ピアノと共に歌ってい るように聞こえて私には珍しく好印象。ミスタッチっぽいところがしばしばあるが、それでも、これまでなかった色彩の演奏と なっていて、おすすめしたい1枚 である。

ポーランド系ユダヤ人でメルボルン出身(1947-)。精神を 病んでいた時期が あったが、1980年代に復帰。1995年の話 題の映画「シャイン」(1996)はその苦闘の半生を綴ったものであり、感動を呼んだ。
ていねいなプロムナードで始まるが、それで終始するのではなく、むしろ、歯切れのよいタッチと流れるような旋律が心地よ い演奏。メロ ディもよく浮き彫りにされていて清涼。キエフの終盤では重低音が美しい。おすすめできる。

ローリン・ホランダーは1944年生まれの アメリカのピアニ スト。現在では音楽教育に力をいれている。この録音はシュミイレの終わり方がドレドシになっていて、ここだけを見るとリ ムスキー=コルサコフ版だが、ビド ロやバーバ・ヤーガは原典版。



RCA/BMG RVC-2096 [LP]

同時収録曲はラヴェル版「
展覧会の絵」 (小沢+シカゴ響
比較的、淡々と進む。もう少し抑揚があってもいいとは思 う。サミュエル などでもゴールデンベルグとシュミイレの描き分けが足りない。第5プロムナードの最後のところでは楽譜にない1オクターブ低 い和音を入れる工夫もあった が、これも唐突感を感じた。難曲ではあるけれど、もう少し、細かなところまで表情をつける工夫が欲しかった。

ホルツァムはメルボルン大学音楽学部ピアノ 科講師。
清明な音がしなやかに紡がれていく。どんな時にも音が濁らない。激しい展開でも自然な流れを 感じる不思議 な演奏。とりわけ、リモージュは美しい。バーバ・ヤーガの出だしの表情の付け方が面白い。キエフの大門でのコラールが淡々と 奏でられるのも興味深かった。 終盤での左手のベース音の叩き方も面白い。一見、地味であるが、細かなところで個性を強く感じられた。

ヤン・ホラークは1943年チェコの生まれ。1971年から日 本に住み、武蔵野 音大教授をつとめ、長く日本のピアノ界に尽くしたが、2009年1月18日に病気のため逝去された。このCDは滞日 20年を記念して作られたもの。
キエフの終盤 での過剰なまでの修飾はすごいし、さすがホロヴィッツだと思うところが多々ある。しかし、全体としてはまだアレンジ不足や遠 慮もあるようで、1951年の ホロヴィッツ版と比べると物足りない。そして、録音が悪すぎる。スタジオ録音だが、1951年のライブより録音状態が悪い。 デジタル時代にこういう状態そ のままのCDをそれなりの価格で販売する理由がわからない。

同時収録の小曲は楽しい。コンサートでの人 気ピースだっ たという「星条旗よ永遠なれ」などは本当に楽しい。ホロヴィッツはアメ リカでの人気が特に絶大であったが、それは聴衆の喜ぶ ような曲は何かを的確にとらえ、またそれをうまく表現できたことにあったらしい。真のステージ・アーティストであったと いってもよいだろう。彼の演奏には聴衆へ の サービス精神があふ れ、いつも期待をうらぎらない。
雑に感じるところがあるが、リラックスして弾いているのだろうか、時折、のびやかに音が広が ること、面白 い編曲になっているところがあって、そのたびにはっとする。聞いていて楽しいし、演奏しているホロヴィッツもきっと楽しげに していると思う。ビドロでも雛 の踊りでもリモージュでも奔放な音の洪水にホロヴィッツの創造性の豊かさを堪能できる。ホロヴィッツ好きは必聴だろう。

ホロヴィッツ (1903-89)はキエフの生まれ。ウクライナでの名前の 呼び方は、ゴーロヴィツとなるらしい。1904 年生まれとして紹介されることがあ るが、1925年の亡命時に兵役を逃れるためにパスポートの生年を替えて出したためだという。33年にトスカ ニーニの末娘ワンダと結婚。40年からはアメ リカを拠点とした。健康面や精神面のトラブルで、1936-39年、1953-65年、1968-74年には活 動を休止していた。
装飾音や副旋律を加え、時に極端な緩急や強弱をつけた真の ヴィルトゥ オーゾ演奏。「展覧会の絵 は、遠慮がちに書かれている」と感じており、それを補いか つもっと曲の良さをアピールするのがねらいだという。正 統派のまじめなピア ニスト、まじめな編曲が多い中にあって、実に面白いし、即興演奏的な要素もある。サミュエルはドレシシで終わるので原曲風だ が、ここ以外は、第一プロム ナードがファンファーレのように華やかだし、ビドロはピアノではじまるし、第5プロムナードは省略されるなど、全体にはラ ヴェル風だ。また、過剰な修飾ば かりではなく、雛の踊りなどでは、左手の旋律をシンプルにしてかつ明確にして、はね回る雛のステップをうまく表現するなど思 わずうなってしまう箇所も多 い。「ムソルグスキーの作品に落書きした」という批評もあったというが、おす すめしたい1枚。ピアノの巨人がここに居る。
厳かにゆっくりとプロムナードが始まる。近年では珍しくゆっくりと弾くピアニストだ。アファ ナシエフの44分には及ばないものの、40分を超える演奏は久しぶりだ。テュルリーや雛の踊りなどでもかなりゆっくりめ。た だし、ビドロは案外早めなのが意外だった。
(time 28'33)
(time 31'41) (time 32'38)
(time 33'31) (time 28'47) (time 32'33)
(time 34'47) (time 31'20) (time 29'56) (time 29'56) (time 29'06) (time 29'11)
(time 41'20)
併録:夜のガスパール、亡き王女のためのパヴァーヌ(いず れもラ ヴェル)
併録:コ レリの主題による変奏曲(ラフマニノフ)、ラ・カンパネラ(リスト) 併録:クリミアの南岸より 「グルズ ウ」、随想、涙(いずれもムソルグスキー
併録:主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる(バッハ)、子供の情景(シューマン)、 3つの序曲(ドビュッシー) 併録:エン ターティナー(ジョプリン)、エリーゼのために(ベートーヴェン)、魔王の宮殿で(グリーグ)、月光(ベートーヴェン)、トルコ行進曲(モーツァルト)、月の光(ドビュッシー)、メープ ル・リーフ・ラグ(ジョプリン)、ブライダルコーラス(ワーグナー)、結婚行進曲(メンデルスゾーン)、ラプソ ディー・イン・ブルー(ガーシュウィン) 併録:ソナタ第2番、前奏曲(いずれもラフマニノフ)
併録:前奏曲 嬰ハ短調(ラフマニノフ)、トッカータ(プロコフィエフ) 併録:ドゥムカ(チャイ コフス キー)、謝肉祭(シューマン) 併録:ピアノソナタ2番(シューマン)、ピアノ組曲「草か げの小径 にて」(ヤナーチェク) 併録:練習曲など(スクリャービン)、変わり者の踊り(ホロヴィッツ)、黒ミサ(スク リャービ ン)、ドゥムカ作品59(チャイコフスキー)、戦争ソナタ(プロコフィエフ)、星条旗よ永遠なれ(スーザ・ホロヴィッツ 編)など多数 併録:ピアノソナタ・ロ短調 S178(リスト) 併録:水辺で (ムソルグスキー)、ピアノ協奏曲1番 Op. 23(チャイコフスキー)

併録:死の 歌と踊り(ムソルグスキー、歌はソプラノ歌手 Elena Pankratova)

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