© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2015/11/03

「展覧会の絵」 器楽曲(ギター)
"Pictures at an exhibition" instrumental (guitar)

ギ ター・ソロ
ギ ター・デュオ
ギ ター・トリオ
ギ ター・カルテット
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Duo Ueda/ 展覧会の絵 / Pictures at an
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Pictures at an exhibition by Aquarelle
山下 和 仁
RCA/BMG BVCC-9390

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                Pictures at an exhibition

RCA/BMG BVCC-37291

 / 展覧会の絵
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RCA/BMG BVCC-1201

LPと同じ絵のCDも出て いる が、上の3枚は それ以外の ジャケット。再プレスのたびに何度かデザインが変わっているのが よく伺える。いずれもデザイン的に優れていると思うが、LPの絵と比べるとややありきたりでインパクトに欠ける。LPは表も裏もトミタ盤と似ていて、世界 にアピールしようという気概を感じた。こういう面白さを再プレスの際にも大事にして欲しい。

BVCC-1201 では、録音日が 1981/ 5/10-11 となっていたが、多分、1981/3/10-11 の間違いだろう。

 

Jackman -Zacek
Guitar Duo
Wiener
Gitarrenduo
Duo Ueda
(上田英治・上田ちよ)
Granados Trio
Trio Concentus
Minneapolis
Guitar Quartet
Aquarelle
Guitar Quartet
original arr. original arr. arr. Heinz Wallisch
arr. Keigo Fujii (藤井敬吾)
arr. Elmar Rothe
original arr. original arr. arr. Michael Baker
RCA RCL-8042 [LP]
Supraphone 11 1845-2131 WAR-Records CD 900614 現代ギター社 GG560 [DVD]
FCD 97 234
Sonar CRR 9705 GSP 1026CD A.G.Q.01 (private)
入間市 1981/3/10-11 Leiden 1991/8/14-17
? Osaka 2013/08/28
Köln 1995/4/14-17
Roma 1997/4/4-6
Minneapolis 2002/7-8
Liverpool 2004/10/28-31
クラシッ ク・ギターによるライブ録音。山下が19歳の時の もの で、ギ ター1本で弾くのはどうやっても不可能と思える楽曲を、半音移調するだけでほぼ原曲に忠実に 演奏している。高い技術とすばらしい感性が織りなす、オーケストラをもしのぐ驚愕の演奏である。中盤から終盤にかけての「カタコ ンブ」と「死せる言葉」で は嗚咽す るような音色、「バーバ・ヤーガ」でのすさまじい ばかりの早い演奏、「キエフ」にはいってゆっくりめの演奏にぱっと切り替わり、冨田勲のシン セ版を思わせる幻想的な表現。おすすめできる。

山下和仁(長崎 1961-)は日本を代表するギタリスト。この「展覧会の絵」は彼の名を知らしめた超絶技巧の1枚。「現代ギター」からギ ター譜が出版されている。同時収 録の「火の鳥」もすば らしい。
ギターの音色の多彩さがフルに生かされた演奏になっていて、しかも二人の奏でる音の良さや音 の広 がりが あって、大変出来映えがよい。先駆を成した山下版(ギター独奏)と比較しても、デュオになることでギターの魅力を存分に引き出す ことに成功していると思 う。おすすめできる。

オー ストラリアのアデレード生まれの Richard Jackman とチェコのプラハ生まれの Jan Zacek のギターデュオ。
丁寧な出だし。呼吸や指さばきの音も聞こえてくる。自分自 身が 演奏して いるような生々しさがある。ソロの山下のようなアクロバチックは無いが、それ故の音の柔らかさ、呼吸の穏やかさがある。ギターら しい演奏で、おすすめでき る。

ギターレンデュオは1982年にオーストリアで結成された。1984年からJüry Kammermann と Heinz Wallisch の組み合わせになったという。同時収録のグラナドス、なかなかよい。
第1プロムナード、ハーモニクスがうまく使われている。グノームなどでの早い曲でも二人の演 奏がぴったりなのは見事だ。そしてやはり古城は聴き応えがあ る。テュイルリーの編曲もいい。ビドロの迫力はデュオならではだろ う。サミュエル、アレンジも演奏もいい。第1ギター担当の英治氏の強奏がなかなかうまくて迫力を感じていたのだが、最後のキ エフになってカリオンのモチーフを第2ギターのちよ氏が奏でる。そして終盤のプロムナードの旋律が出てくるところを二人そ ろって強奏する。うまい構成だと思う。演奏が終わって、二人が立ち上がった時、私も思わず拍手をしていた。

藤井敬吾(1956-)は、子供のころに聴いたセゴビアの古城 が大好きで、さらにホロヴィッツのピアノ演奏を聴いて「展覧会の絵」に惹かれていったという。現代ギター社刊の楽譜 「ギター二重奏のための展覧会の絵」の付属DVD。譜面の紹介はこちら
編曲は原曲がベース。演奏技術は高く、グノムやビドロの描 写は なかなか 面白い。

1991年結成のギター・トリオ。スペイン の作 曲家、エンリ ケ・グラナドスにちなんだ名前だろうか。
ギターの弦をしっかりと鳴らすことを意識した演奏で、和音 をう まく分解 して複数の旋律として奏でており、音の広がりが見事だ。第3プロムナード、テュイルリー、リモージュなどは特によい。雛の踊りな どもところどころテンポを 落として、しっかりと鳴らす。3人の呼吸が合っているのは実に見事で、バーバ・ヤーガの冒頭などやや拍子の変化のあるところでも ぴったりと合っていてほれ ぼれした。おすすめできる。
1986年に結成されたギター・カルテット。4人とも6弦 の普 通のクラ シック・ギターを使用する。編曲は原曲をベースにしており、第5プロムナードもあるし、ビドロは強声で始まる。ソロ、デュオのギ ター版と較べると音量が豊 かであるのと演奏にゆとりがあることを感じる。第2プロムナードやビドロ、ゴールドベルグなどは秀逸。リモージュも音があちらこ ちらから飛び出してくる感 じで喧噪感と一種の幻惑感がよく表現されている。キエフの大門でも終盤の美しさは特筆できる。
古典、ラテン、ジャズ、映画音楽など広いレパートリーを持つカルテット。リズム感がよく、4 人の 呼吸も実 によくあっていてすばらしい。ギターの音 がよくて、4つの音が完全に調和しているのも驚くばかりだ。展覧会の絵は抄録となっており、プロムナード、古城、テュイルリ、プ ロムナード、雛の踊り、キ エフの全6曲。テュイルリーでの早いテンポでの演奏テクニックと美しさは驚きだ。しかし、もっとも驚いたのは、静謐なたたずまい のキエフ だ。最後まで解釈の深さと精神性の高さを感じることができる。こういう演奏もある。おすすめできる。
(time 35'45) (time 33'09) (time 36'41) (time 32'55) (time 32'11) (time 34'25) (time 32'24) (time 15'08)
併録:火の鳥(ストラビ ンス キー) 併録:こどもの領分(ドビュッシー)、ふたつのスペイン舞踊(グラナドス)
併録:詩的な情景(グラナドス) 併録:なし 併録:スペイン(アルベニス)など 併録:クープランの墓(ラヴェル) 併録:小曲3つ(ピ アソラ)。イルベリア(アルベニス) 併録:戦場のメリークリスマスなど8曲。

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