© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2014/04/13

「展覧会の絵」 シンセなど
"Pictures at an exhibition" synthesizer and so on
Hermuth Brandenburg / 展覧会の絵 /
                  Pictures at an exhibition
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                      exhibition
Tomita Isao / 展覧会の絵 /
                    Pictures at an exhibition
Plugged on
                Mussorugsky and Ravel / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition
/ 展覧会の絵 / Pictures at
                an an exhibition
4m33s / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition
Aleksandar Jero / 展覧会の絵 / Pictures
                at an exhibition
 / 展覧会の絵 / Pictures at an
                  exhibition
George Galanis / 展覧会の絵 / Pictures at an
                exhibition
Pond in Germany / 展覧会の絵 /
                  Pictures at an exhibition
/ 展覧会の絵 /
                Pictures at an an exhibition
Miyazawa Kazuto / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition
Miyazawa Kazuto / 展覧会の絵 /
                Pictures at an exhibition Futureworld Orchestra / 展覧会の絵 /
                    Pictures at an exhibition Bob Noble /
                  展覧会の絵 / Pictures at an exhibition
Hermuth Brandenburg
w/RIAS O.
Isao Tomita
(冨田 勲)
BMGビクター/RCA R32C-1041

LP 時代 後半〜CD前 半のジャ ケット・デザイン。無 機質だし、不 気味だ し、どうしても好きになれない。もともとはRVC-2973(トミタ) と RVC-2096(ホランダー/小澤) の2枚を一組にして売り出した時のボックスデザイン。

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RCA/BMG 69576-2-RG

このジャケッ トはトミタの初期6作を並べるとTOMITA のロゴになるようにリファインされたシリーズもの。

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BMG ビクター /RCA BVCC-2515

ジャケットデザインは、やっぱり、大昔の バー ジョン(キエフの大門)が、彼の詩情性を感じて私は好きだ。

とこの欄に書いていたら、オリジナル・ジャケットが復活した。めでたい。
色 調が やや異なり、ロゴも変わっていたけれど、い い感じ。紙ジャケット仕様のLP復刻版もついに出たのだが、ロゴも含 めてキエフの大門に戻っていた。さらにめでたい。
Isao Tomita
(冨田 勲)
Stephan Kaske
Mike Zee
Fumiyoshi Satoh
(佐藤文良)
4m33s
(John Sherwood)
Aleksander
Goldberg Jero
George Galanis
POND
Clint Jones Kazuto Miyazawa
(宮澤一人)
Kazuto Miyazawa
(宮澤一人)
Futureworld Orchestra
Bob Noble
arr. Hermuth Brandenburg arr.  冨田 勲 arr.  冨田 勲 arr. Stephan Kaske
arr. Mike Zee
原曲
arr. 4m33s
arr. Aleksander Jero arr. George Galanis
arr. Wolfgang Paul Fuchs
arr. Clint Jones arr. K.Miyazawa
arr. K.Miyazawa arr. Robert Pot
arr. B.Noble
Sonoton SON 129 [LP] RCA/BMG RVC-2073 (LP)
Denon COGQ-67
Pastels CD 20.1678
私家版 私 家版 私家版 [CDR] Surround Records [DTS] 私家版 Amiga 88697276682
私家版 私家版 [CDR] 私家版 [CDR] [MP3]
[MP3]
1970 ? 1974 2014
1996
1996
-2015, Kyu 2002/10
2006 2006
2008
2009 2011/7/15
2011/11/10 2012/6
2013
オーケストラ+電子音楽+ドラムなどのリズム楽器で構成されている。第 5プロムナードがないので、ラヴェル型か。ビドロや第4プロムナードは編曲が面白かったが、終盤はもう少し迫力があってもよかっ たようにも思う。聴きやす く、面白い。

ヘルムート・ブランデンブルグは、ドイツの RIAS (Radio in the U.S. Ame- rican Sector) Dance Orch. (現 RIAS Big Band) のリーダーを1969-73年の期間つとめている。この録音もその間のものだろうか。また、この時期は、Kookie Brandenburg とも呼ばれていたようだ。SONOTON は映画や放送用のBGMを製作し、供給しているドイツの会社で、同社のHPからこの音源のMPファイルもダウンロードできる ようだ(有料)。
トミタ編のシンセサイザー版。ヴォイスコーラスをうまく取り入れ、通常楽器の音色の制約を完全に逃れ、イメージがややコ ミカ ルに広が る。子どもなどには原曲やラヴェル版よりもイメージがつかみやすく、おもしろいのでは。もちろんおすすめ。ムソルグスキー自身 「音楽芸術は、人の話し言葉 を音楽に再現することにある」と語っているが、この「展覧会の絵」では、まさに人の会話やおしゃべり、口げんか、ため息などが随 所にある。トミタ編は、 ヴォイスコーラス、ハミングなどをモチーフにした合成音をふんだんに使っていてるのだが、まさしく、それがこの組曲の表現方法と してよくマッチしているよ うに感じる。

SelectaVision Fanfare

RCA のSelectaVision (ビデオ機器)の1981年版ファンファーレに使われていた。ムー ビーはこちら。
Ultimate Edition と題する、冨田サウンドのマスターテープからのリマスタリング版。確かに細かな音が鮮明に入ってくる。音の立体感もかなりちがう。細かな音の修飾や副旋律が聞き取れる。すごいものだと思 う。ただ、ただ、感動。

Ultimate Edition シリーズの第三弾。音も企画もよいが、ジャケット絵の訴求力が足りない。絵としてはいいし、これまでにない斬新さも あるが、楽曲のイメージとのずれが気になる。購買意欲がそそられないのだ。併録の シェラザードは音源は知られていたが、盤となるのは初で興味深く聴いた。堅めのリムスキー=コルサコフの曲がここま で豊かな表情になるのだと感銘。ソラリスの海はやはり美しい。「惑星ソラリス」の映像と重なる。
編曲は面白い。メロディーも時には半音あげたり、下げたり して 曲調を変 えたりしているし、華やかなアレンジもあって楽しめる。しかし、曲をいかに面白くするかで終わっていて、一体何を表現しようとし ているのかが伝わってこな い。多分、編曲者自身が原曲の目指すところを理解していないのだろう。また、シンセの進歩はすさまじいばかりだと思うが、音の深 みのなさは一体どうし たことか。

Plugged on P. Mussorgsky & M. Ravel というタイトルのCD。編曲・演奏の Kaske は裏に小さく表示されているだけ。ムソルグスキーの名前はModest Petrovitch なので、イニシャルは M. P. が正しい。表紙も下手くそなコラージュ。しかも、ムソルグスキーはピアニストであったのでキーボード奏者にすべきであるし、 同時収録のボレロがサックス風 のアレンジであることを考えてもサックスを吹くのはムソルグスキーではなくラヴェルであるべきだったとも思う。パッケージも いい加減だ。
古城、バーバ・ヤーガ、キエフ、ビドロの4曲を室内楽風に 編 曲・演奏し ている。キエフは終盤のみであったが、さっぱりとしたアレンジ。

マイク・ジーはエレクトロ・アートと称して CD やデザイン商 品、アパレル商品をHPを通じて多数販売している。同氏のHPはこちら。
ムソルグスキーの原曲を忠実に打ち込んで作製したMIDI ピア ノ版。癖 のない シンプルなムソルグスキーの演奏を聴くことができる。実際には、楽譜どおりに打ち込むと不自然になる場合があるそうで、グノムや キエ フでは4分の3を8分の6にするなどして調整しているそうだ。またキエフに多く出てくる装飾音符では、前の小節の最後に食い込ま せているそうで、言わ れてみると確かに演奏者達は、これをいつもごく普通にやっていることに気づかされる。ジャケットはキエフの後半の下降部分をモ チーフにしたものでこれも面 白い。作者は会津に住 む佐藤さん。私と同じように「展覧会の絵」に魅せられ続けているいわば同好の士。時々、無性に聴きたくなる不思議な魅力がある。 お薦めできる。

同氏のHP「展覧会 の絵の弾き語り」 はこちら。 MIDI ファイルをダウンロードできる。
面白い。うまい。徹底している。ひさしぶりにシンセの面白さを堪能できた。トミタ以来だと思 う。 おすすめ できる。

4m33s は言わずと知れたジョン・ケージの現代音楽 "4分33秒" から取ったユニット名で、メンバーは John Sherwood (英国)のみ。多くのCDやMPGをインディーズでリリースしており、MySpace.comArtistServer.com でMPEGが Discogs でCDが紹介されている。
DTS-ES録音のDVD。ラヴェル版を忠実にエレクトーンで演奏した ような構成。音色もオーボエ、トランペット、パイプオルガンなど既存の楽器を思わせるものが多い。こうした点では、一般に広く受 け入れやすい演奏だと思う が、普通のオケと比較しやすい演奏でもあり、そうなるとやや物足りなく感じられる演奏だ。

DTS-ES を再生できるプレーヤーが無くて、長らく聴けずにいた。2011年になってPCのDVD再生ソフトを更新したことで聴けるよ うになった。ただし、PCでの 再生のせいか、期待していたような音質ではなかった。普通のCDでの録音の方が楽しめたかもしれない。

アレクサンダー・ジェロは、
50 枚近くのDVDオーディオ やBDオーディオをリリースしている米国の音楽プロデューサー。
ピアノとシンセの多重録音。ピアノでもアレンジ部分がある。古城ではELP版「展覧会の絵」 の賢 人のメロディが織り込まれていてなかなか心憎い。全体に軽やかなアレンジが多く、雛の踊りなどは真骨頂である。ただし、バーバ・ ヤーガなどやキエフなどの壮大な音楽部分では音の重さに不足を感じた。アレンジは悪くないので、機材と演奏によっては、かな り印 象が変わるのではないだろうか。

ガラニスはオーストラリア(1959-)の作曲家。
シンセサイザーとドラム(シンセドラム)の演奏。シンセな らで は自由な 展開があり、個々の曲の面白さと組曲としてのバランスの良さがある。ただしやや力で押すタイプの電子音楽はやや疲れる。同時収録 の賢人はELPへのトリ ビュート。ピアノとストリ ングでアレンジしており、胸にせまるものがある。

POND は 1977/78 年にベルリンで結成された。ドラムのW.P.Fuchs とキーボードの Manfred Hennig の二人で活動を開始したが、後にHenning が抜けて Harald Wittkowski に替わった。ELPのようにクラシックを電子音楽でアレンジして演奏する
古典的なジャケットとは裏腹のシンセ音楽。ややエレクトーン的な演奏だが、アレンジも音も悪 くな い。特に シンセドラムの使い方はうまいと思う。テンポのとりかたも巧妙。時々、メロディを行きつ戻りつさせるのも面白い。 Music Studio Producer でMIDI 入力し、Roland SD-20 で音源化。ウィーン原典版ベースの編曲であるが、原曲に忠実な部分が多く、編曲は原曲を補足する範囲にとどめられている。第1プ ロムナー ドは鳩笛とトイピ アノのような音の組み合わせで始まる。グノムはパーカッションでの演奏。いろいろな音でグノムが表現されるのを聴いていると、グ ノムはひとりではなく、た くさんいたのかなと思えてくる。テュイルリーのテンポと演奏は絶妙。雛の踊りも面白い。サミュエルでは、シュミイレの声がブリキ の音で演奏されるが、哀れ さと滑稽さがいい感じで、これまで聴いた中でもとびきりの良さ。キエフでの第1コラールのあとに出てくる低音部の電子音のポップ なメロディも印象的。キエ フの終盤は空 へと浮遊していくようだ。カリヨンが鳴り響きながらの終焉。全体にシンセの使い方や効果の入れ方にプログレやトミタの楽曲を思わ せるところがあって トリビュート的な面白さも感じた。

宮澤一人(1952-)は作曲家。代表作は『主題の無い7つの変奏曲』など。現在、徳島大学総 合科 学部教授。HPは こち ら
左の演奏の第2版。演奏自体は同じで、各パートの細かいバランスを再調整したものだという。 確か に陰影がはっきりとし、ひとつひとつの音が聴き取りやすくなった。また、原曲に最大限、忠実であろうとしているのがよくわかるよ うになった。グノム、雛の踊り、シュミイレなど構成の複雑なものほどわかりやすくなっている。主旋律がよく聞こえるように なった ために、副旋律や底奏音なども聞きとりやすくなった。宮澤版は第1版でスコアが完成し、第2版で演奏が完成したと言えるのかもし れない。
 ところで、最後のコラール部では、異稿を使った印象的なメロディが出てくるが、この表現に使われたポップな電子音が本当に 絶妙 だ。聴けば聴くほどこれ以外の音はありえないように思えてくる。こんないい旋律をムソルグスキーが異稿とした理由は、当時の楽器 では表現できないと判断してのことかもしれない。今の電子音楽を知っていれば、ムソルグスキーの音楽表現はもっと多様で多彩 だっ たのかもしれない。そんなことをあらためて感じた。
楽曲はあまりいじっていなくて、あくまでも演奏する楽器だけが創作されたもの のようだ。シンセを使うとあらゆる音が出せるわけだが、おおむね心 地よい音を選んでいて耳にやさしい(テュイルリはなじめなかったが)。自然音の誇張のような音がいいのだと思 う。キエフの大門ではファンファーレ的なアレンジが加えられていてなかなかよい。おすすめできると思う。 プロムナードがそれぞれインタールード(間奏)と名付けられているのだが、それぞれで展覧会 の絵全曲の短縮版のような構造になっていて、5分近くにもなる上にプロムナードと同じ場所にあるので、5回もある。
 また、グノムなど個々の曲のアレンジは面白いが、原型をとどめていない部分も多々ある。テュイルリーなどは、Alien harvest (異星人の収穫)、サミュエルはTwo men from Afar (アファールから来た二人)というタイトルでかなり違う曲想になっている。
 全般にエコーやリバーブがたっぷり効いた電子音やガムランのような音が好んで使われており、しかもメロディが複雑に交錯する。何だか輪郭が不明瞭な音の喧噪が続 く上に、短縮版のインタールードのせいで何度もいきつもどりつする。特に、グノムの旋律は毎回のインタールードに入っている ので、何度も繰り返して聞かされる。だんだん、今、何曲目をやっているのかが わからなくなる。長い。冗長だ。演奏は1時間以上ある。MP3ならではの長尺かもしれないが、結構、つら い。
(time 33'03) (time 37'09) (time 39'07) (time 38'52)
(time 12'19) (time 35'40) (time 33'07) (time 34'02) (time 32'06) (time 36'38) (time 43'06) (time 38'05) (time 38'05) (time 35'51) (time 1'08'12)
併録:なし 併録:なし 併録:シェ ラザード(リムスキー=コルサコフ)、ソラリスの海(バッハ)
併録:Rocklero, SynthBolero (Ravel / Kaske)
併録:自作曲9曲 併録:なし 併録:モスクワ川の夜明け、聖ヨハネ祭の夜のはげ山、瞑想 (すべて ムソルグスキー) 併録:なし 併録:なし 併録:賢人(グレック・ レイク) など多数(2枚組CD) 併録:なし 併録:なし 併録:なし 併録:なし 併録:はげ山の一夜

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