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Last updated
2015/10/25 |
Takako Takahashi (高橋多佳子) |
Yuki Takahashi (高橋愉紀) |
Shihoko Takei (竹井詩保子) |
Sondra Tammam |
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Simon Tedeschi |
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Alexander Toradze |
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Thomas Alexander Troge |
Nobuyuki Tsujii (辻井伸行) |
Nobuyuki Tsujii (辻井伸行) |
原典版 | 原典 版 | 原典 版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 | Alexander Toradze 版 |
原典版 | 原典版 | 原典版 | 原典版 |
Octavia Triton
OVCT-00036 |
Sonare 1018 |
[MP3} | Palexa CD-0523 |
Live Notes
WWCC-7762 |
東芝EMI TA-72020 [LP] |
ABC Classics ABC
481-1963 |
EMI 7243 5 58018 2 1
|
Acte Prealable
AP0269 |
Musik Leben MLP-1003 | EMI/Arkiv CD CDC-7
49886 2 |
avex AVCL-25792 |
FSM 66.22991
[LP] |
avex AVCL-25498 |
avex
AVXL-25529 [BD] |
Gunma 2006/7/5-7 |
Yokohama 2013/5/23 |
2006 | Montreal -2015, Kyu/2 |
Chiba 2013/8/28-29 |
Chiba 1975/11/19-20 |
Sidney
2015/2/23-25 |
London 2005/7/6-8 |
Poland
2012/7/25-26 |
Moscow 1997/12/16-19 |
New York 1989/8/7-8 &
19990/7/30-31 |
Inagi 2013/5/7-9 |
Karlsruhe 1982/10 | Berlin 2010/5/6-7 | New York 2011/11/10 |
いずれの曲もオーソドックスに解釈し、しっかりと形にした
演 奏。グノム
はおどろおどろしく演奏するが、スマートな音運びのおかげで過剰にならずに済んでいる。また、ビドロも重苦しい曲だが、途中で息
が止まるような様子を表現
したり、最後のところの低音を残す表現がうまく、好印象。カタコンブと死者の言葉のところがやや淡泊な感じがするが、バーバ・
ヤーガからの終盤、多くのピ
アニストがやや早くなりすぎるところを丁寧に絶妙なテンポ感覚で演奏する。そして、キエフの最後の13小節目からの和音のとこ
ろ、ペダル操作だろうか、大
砲の音が遠くで聞こえるようなおもしろい効果を出している。詩情性豊かで理知的。おすすめできる。 高橋多佳子(1964-)はポーランドや日 本で 活動、ショパ ンの演奏に優れる。この盤のライナーノーツは夫君である下田幸二氏による。 |
さっそうとしたプロムナードで始まる。テンポはややゆっくりめ。テュイルリ、ビドロ、なかな
かいい。リモージュの終わりの部分、面白い表現をしている。音がもつれるように音の階段をかけあがっていくのだ。キエフの最
後では異稿が一部使われる。 高橋愉紀は桐朋 学園大学卒業後、ウィーンへ留学。80年代から国内で活動している。 |
最初のプロムナードでうまい抑揚がある。古城でも情緒の入れ方がうまい。ビドロでは音の響か
せ方がいい。キエフも見事だ。 竹井詩保子は桐朋学園大学卒業後、英国、イタリアで活動。 |
グノムの終盤や、ビドロなどでところどころに音を休止して
アク セントを 作っているのが面白い。ジャケットはハルトマンの原画「キエフの大門」と実写を合成したもの。 ソンドラ・タマムはアメリカで活動している ピア ニスト。 |
音の芯がはっきりしたタッチでプロムナードが始まる。こびともいい。第2プロムナードにペダ
ルを踏んでいるのがいい。古城には上手にスタッカートを入れてあるのもいい。人々が歌にあわせて踊る様子やリズムをとる様子
が浮かんでくる。気負いのないビドロもいい。船曳をモデルにしているとも、民衆の労役や反乱をモデルにしているとも言うが、
案外たんたんとした日々の生活の情景であったのかもしれないと思う。そして、このあとの第4プロムナードも見事で実に思索的
である。雛の踊りのトレモロ部で浮かび上がらせる左手の少し暗い旋律もいい。終盤がやや無難な演奏であったのが、惜しい気も
する。例えば、キエフのカリヨンやコラールをもう少し浮かび上がらせる工夫があってもよいように思った。しかし、いろいろな
ことに気づかせてくれた。併録もよい。おすすめできる。 田中正也(1979-)は8歳でモスクワのマスタークラス受 講。15歳からモスクワで学んだ。 14の標題が「ローマ時代の墓」とある が、これは13の「カタコンブ」の副題であって、「死者とともに死せる言葉で」が正しい。録音でも14のあとの 無音時間が異様に長い。こういう編集ミスはいただけない。 |
優雅で繊細。語りかけるようなやわらかい旋律。第1プロム
ナー ドはリヒ
テルのテンポ。しかし、荒々しさは微塵もなく、細やかなタッチが美しい。古城と第5プロムナードの美しさも特筆もの。テュイル
リーはまるで北欧の夏を思わ せる。他の誰とも違う鮮やかさ。全てのフレーズに言葉を感じる。おすすめできる。 舘野泉(1936-)は1964年からフィ ンラ ンドのヘルシ ンキに在住。その高い音楽性と人柄からフィンランド国民に慕われている。2002年に脳溢血で倒れ、右手の自由を失うが、 2004年に左手のピアニストと して演奏活動を再開。これがメディアなどで紹介され、やっと日本でも広く知られるようになった。このため、国内では左手演奏 のCDがよく売れているが、そ れ以前の録音があまり語られないのは残念に思う。これまでに出したレコードやCDは100枚を越えるというが、そうした中で も是非ともCD化して再プレス してもらいた い一枚。 |
45分21秒という長い演奏時間にまず驚く。今までの最長時間がアファナシエフの44分20
秒であるから、1分強の記録更新である。一般的な演奏と比べるとグノム、古城、ビドロ、カタコンブ、死者の言葉で、キエフな
どがいずれも1-2分ずつ長めになっている。ただ、アファナシエフのような弾き方ではなく、全体にゆっくり弾いているため
に、それほど違和感はない。グノムなどはこの遅さでよいのかもしれないと思った。バーバ・ヤーガはほぼ普通の速さで、これが
なかなかよい。併録の子供のアルバム、懐かしく聴いた。 |
ユージナのような閃きと緻密な組立と圧倒的な技術による演
奏。 第1プロ
ムナードでの低音の響き、ビドロの重い足をひきずるような演奏表現、どれも面白いし、すばらしい。終盤の死者の言葉からバーバ・
ヤーガは特におすすめでき る。 セルジオ・ティエンポ(1972-)はトル コの 出身。天才タ イプの演奏。アルゲリッチの推す若手ピアニスト。 |
早いが落ち着きのある絶妙なテンポでプロムナードが始まる。いずれの曲も冒頭部は明瞭で丁寧
な演奏だが、後半がやや単調でありきたりの演奏になるのが少し残念だった。曲によっては、タッチが
やや粗くなるものや音の訴求力が足りない時もあった。しかし、死者の言葉のロ
ンドのような展開は面白いと思った。 クリスチアン・トカチェフスキー(1980- ) はポーランドのタルノフ出身。がっしりとした体型。 |
トカレフ14歳での演奏。最年少録音かもしれない。タッチ
など が軽めだ
が、全ての音をはずさずに鳴らすし、リズムやテンポも適正。正確な演奏にはただただ感心するしかない。バーバ・ヤーガでのドラマ
ティックな展開、キエフで の間の取り方などは見事だ。 ニコライ・トカレフは、1983年モスクワ の生 まれ。 |
原曲に忠実でありながら、グノムやビドロのメロディーの隙
間に 効果的な
音を少しずつ入れる。それはホロヴィッツのような華麗さを目的としたものではなく、あくまでも控えめである。それは、まるで風の
音、口笛、影の動きを表現
しているようで、原曲のもつドラマ性を引き立てるのに成功している。すばらしいセンスと演奏。おすすめできる。 アレクサンドル・トラーゼ(1952-)は グル ジア共和国の トビリシ出身。1977年のヴァン・クライバーン国際コンクール2位。モスクワ音楽院の教授を経て、現在はインディアナ大学 で教鞭をとる。 |
硬質な音がひびく。ピアノの音を出し切ってい
る。ホールに居るような感じがしてくる。いい感じだ。ビドロはややゆっくりめ。カタコンブはかなりゆっく
りめ。静かな曲が続いたあとで、バーバ・ヤーガが強奏で始まる。強い雷雨が急に降り始めたかのようで、ピアノという楽器の音
の振幅の大きさを改めて感じる。ただし、キエフではもう少しテンポに緩急を付けることで、感情的な要素を盛り込めるように思
えた。 とやまけいすけは1984年生まれ。札幌出身。東京芸大卒業。 |
第1プロムナードは早いが、グノム以降は落ち着いた感じで
なか なかよ い。終盤の演奏も見事だ。 |
静かなプロムナードで始まる。ロシアの地であれば、ハルトマンの遺作展が開かれた2月はまだ
日照 時間が短
く、昼間も薄暗い。そんな中をムソルグスキーが旧友の展覧会へと向かう。陽光が弱いので雪道に映る影も輪郭がぼんやりとしていて
弱々しい。そんな風景が浮
かび上がってきた。これまでにない演奏だと思う。続くグノムも古城もビドロもまるで静かな冬の幻想のようだ。抑制の利いた演奏が
続くので、ともすれば印象
の薄い演奏になるところが、全く逆で静かな音でありながら情緒豊かであって、強い陰影を感じた。ただし、カタコンブからの終盤は
物足りない。もっと大きな
嘆きや怒り、恐怖や荘厳さ、雄大さが欲しかった。前半が面白かった分、後半が弱く感じた。伸びしろありということだろう。おすす
めできる。 辻井伸行(1989-)は2009年のヴァ ン・ クライバーン国 際ピアノコン クールで優勝。全盲のピアニスト。上野学園大学で横山幸雄に師事。 |
気負う様子はない。低めの椅子に座る。プロムナードを弾き始める。グノムの間の取り方が絶
妙。左 のトレモロが正確でキレイ
だ。ビドロもいい。第4プロムナードが心にしみ込む。ひなの踊りの演奏は驚異的。カタコンブ、バーバ・ヤーガ、よ
く音が響いているし、音の芯がしっかりとしている。カーネギーホールが水を打ったように静かである。バーバー・ヤーガ後半の音が
なだれ落ちるところのテンポの取り方は初めて聴くものですばらしいものだった。キエフの終盤でもたった一音の表現−間の取り
方と
音の置き方−に驚かされた。絵を見ることがない辻井氏が、誰よりも鮮明に情景を表現してくれる。デモーニッシュな演奏とは違う、
辻井らしさを追求した「展覧会の絵」。おすすめできる。 アンコール3曲では何度も横山幸雄先生と二 人で 舞台の袖から中央へと往復する。拍手を浴びている 間、横山先生は静かにピアノの影に立っていたがその立ち居振る舞いに感銘。最後に舞台袖で、辻井氏が絞り出すような声で演奏後の興奮を短く語る。左の演奏 から1年半の「伸び」がよく伝わってくる演奏だった。 |
(time 35'25) | (time 34'07) | (time 33'49) | (time 32'36) | (time 34'52) | (time 33'02) | (time 45'21) | (time 30'27) | (time 31'02) | (time 31'31) |
(time 34'28) | (time 37'26) | (time 32'59) | (time 32'52) | (time 32'00) |
併録:ピアノソナタ第盤 変ロ短調 (ラフマニノフ) | 併録:2つの詩曲(スクリャービン)、チャイコフスキー「四季」より4月と10月、18の 小品(チャイコフスキー)、ラフマニノフ・プレリュード、故郷(岡野貞一) | 併録:ため 息、 愛の夢3番(以上、リスト)、セレナーデ、水の上で歌う(以上、シューベルト/リ スト)、ソナタ30番(ベートーヴェン) | 併録:ピアノのための5 つの曲 (ベン・ハイム) | 併録:トッ カータ ニ短調、子供のための音楽、ピアノ・ソナタ3番「古い手紙から」(いずれもプロコフィエフ) | 併録:仮面劇(シマノフ スキー) | 併録:子供
のアルバム(チャイコフスキー) |
併録:3つのノクターン (ショパ ン)、夜のガスパール(ラヴェル) | 併録:ラフ マニノフのピアノソナタ2番、結婚行進曲の変奏曲(メンデルスゾーン/リスト/ホロヴィッツ)、アンダンテ・スピ ナート(ショパン)、スケルツォ(ショパン) | 併録:12の練習曲 (ショパ ン)、メフィスト・ワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」(リスト) | 併録:夜のガスパール (ラヴェ ル) | 併録:3つ の間奏曲(ブラームス)、6つの小品集(ブラームス) | 併録:練習曲 op
8,9,11,12 (スクリャービン) |
併録:ため息、リゴレット・パラフレーズ(いずれもリス ト) | 併録:インプロビゼーションとフーガ(マスト)、テンペス ト(ベートーヴェン)、ため息、リゴレット・パラフレーズ(いずれもリスト)、アンコール3曲 |
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