© 2000-2024, Kyu-hachi TABATA Last updated 2015/11/01

「展覧会の絵」 ひとりごと
"Pictures at an exhibition"  monologue


1.新譜を探すとき

ネットのHMVがもっとも多い。キャンセルが可能なのと、まとめ買いした時、配送が揃わない時には分 割発 送に切り替えてく れる点で HMV が気に入っている。 amazon.co.jp も時々使う。amazon.com (米)、 amazon.uk (英)、  amazon.de (独) も使う。ドイツ語はほとんどわからないけれど、 amazon は殆ど購入方法が同じなので、何とかなる。

Tower は三番手。このほか、オーストラリアの BuyWell、 カナダの arkimusic、ドイツの jpc、米国の CDbaby なども定期的にチェック。ロシアCDを販売してくれる英語の使えるサイトを探しているけれどまだ見つからな い。 (110701記)

2.中古を探すとき

ネットでは、Yahoo! オークションと eBay。思いがけない掘り出し物が出ていたりする。レコードを探す時はカナダの Mikrokosmos。

店舗チェックは ディスクユニオンの御茶ノ水クラシック館と新宿クラシック館。あとは神保町の富士レコード社とササキレコード社。(110701記)

3.国内CDの値段

日本のメーカーが作るCDはどうしてあんなに高いのか。

\2,800 や \3,400 という金額は何なのだろう。ちょっとしたコンサートに行けてしまう。帯はいらない、解説もそんなにはいらない。 それらの費用があれば、ライナーに英語の曲 名 リストを入れるべきだ。そして海外への販路拡大をするべきだ。メーカーは、値段を下げるための営業努力をして欲 しい。
 
ダ ウンロードミュージックに押されてCDが売れなくなっているというけれど、当たり前だ。MP3 であってもCDであっても演奏や録音にかかる費用は同じはず。CDの場合は円盤やジャケット印刷にお金がか かるが、その原価はせいぜい \100-200程度。となるとMP3とCDの価格差はこの \100-200程度が適正ではないだろうか。

また、過去の名演が廉価で何度も再プレスされているし、廉価版でなくても、中古CDで安く入手でき る。だ から、新人のCD は安くしないと売れないはずだ。少なくとも、今のままでは新しい購買層は生まれてこない。じり貧になってい くだけである。(110701記)

4.SACDやHDCD

音がいいということで、売り出し た SACD や HDCD。もっと早くから出していればよかったのに。今頃、遅いよ。

レコードではあんなに音にこだわる人たちがいたのに、CD ではその人たちの声を無視し続けた。おかげで若い人たちは音の良し悪しに無頓着になってしまった。CD よりももっと音が悪くて貧弱な MP3 でも全然平気な人が圧倒的に増えてしまった。今頃、音質のいい CD を作ったってもう遅い。

ついでにいうと、SACD を \18,000 とか \25,000 で売る国内メーカーの感覚が信じられない。立派なボックスセットが買えてしまう値段だ。そのCDの音質や演 奏にそれほどの価値があるのだろうか。それでも 買いたくなる人たちがいるのだろうか。(110701記)

5.オークションCDの値段

オークションでは、時々、あまりに高い値段がついているCDやレコードがある。「価値がわかる方にお譲りします」などと書いてある時にかぎって、 「よくそ んな値段をつけるなぁ」と思うことしばし。「入手困難です」なんて書いてあるレコードだってCD化されていることがある。やはり、価値は中身で決めて ほしいし、もっとよく調べてほしい。

それから、海外のオケが教育用に販売している \2,500 ぐらいのDVDが \10,000 で出品されていたことや、演奏家による自主製作CD-Rがやたらと高値で出品されていることもあった。内容的にはかなり良くて、そういう値段でも納得でき る場合もあるのだけれど、支払ったお金が実際の演奏者に 届か ないのは理不尽だ。

幸いにも、元のところ(オケやピ アニスト)に問い合わせると気持ちよく実費のみで売ってもらえることがある。 (110701記)

6.編曲

いろんなアレンジが次々と出るのは楽しい。

けれど、編曲する人たちは、もっと他の楽器での編曲を聴いたり、ピアノの原曲を聴いて勉強もしてほしい。思いつきやひらめきは大事だけれど、いき あたりばったりでは16曲すべてを魅力ある編曲や演奏にすることは 難し いはずだ。トミタ編(シンセサイザー)やELP編(ロック 版)、山下編(ギター)などはアイデアの宝庫だと思う。

それから、曲のイメージをもっと考えて欲しい。「展覧会の絵」という原曲が何を表現したかったのかを考えて 欲し い。ぐちゃぐちゃにされ、材料の良さがまる で粉砕されたような編曲を聴くとなんだか怒りを通り越して、悲しくなる。 (110701記)

7.演奏

CDやDVDを聴く、コンサートに行く、そこにお金がかかるのは当然だ。それで生計を立てている人たちがい るの だから。

でも、この演奏でお金をとるの? と言いたくなることがある。演奏技術が極端に不足している演奏、うまいだ けの 演奏、やる気のない演奏、虚栄心見え見えの 演奏、そんなもの聴きたくない。

市民オケや学生オケの演奏CDは面白い。音楽に対する思いが伝わってくる。共感して涙が出る。音楽のひとつ の本 質がある。 (110701記)

8.評論

雑誌などでの評論はあてにならないことがある。

前評判がいいので、高いお金を出して購入し、がっかりさせられたことが何度あったことか。最近のゲルギエフ など は最たるもので、べたぼめされていたけれ ど、がっかり演奏だった。ディスクユニオンにもすぐに何枚も並んでいて、一度聴いてすぐに手放した人がこんなに いたんだな、と思った。

ただ、うっかりと悪い評論を書いてしまうことでその音楽家の道を閉ざしてしまうことがあるはずだ。だから悪 評を 書く必要はない。でも、ヨイショを書く必要もないはずだ。評論家の言動が僕らの購買意欲を左右するのだから、プロの評論家の 責任 は重いと思う。(110701記)

9.音質

レコードはノイズがあるのが普通だ。ミゾの劣化によるもの、静電気によるもの、ゴミなどの付着によるも のな どな ど。そして、昔のホールの特性やマイクの集 音性などから、客席の音や咳声などが入るのも普通だ。こうした多くのノイズがCDでは解決された。だから、レ コードはダメだ、CDの方がよい、と言われて いるように思う。

けれど、ノイズや客席の音は音質とは無関係のものだ。本当によい音質とは、ヴァイオリンの身もだえするよう なか 細い音や、トランペットの輝くような音をど れだけ再現できるのか、ではないのか。

CDは便利だ。経年変化も起こりにくい。だから、レコードよりも優れた録音形式であって欲しいし、いかに音 をよ くするのか、もっと考えて欲しい。これは、 MP3などにも言えることなのだけれど。 (110701 記)

10.SACD のケース

SACDのケース、使いずらい。ブックレットをとりだす時は、上ではなく横に引き出せばよいのだが、そ もそもこんなに過剰なケースが必要なのか。CDと同じにしてはダメなのか。DVDでもトールケースでな ければ、CDと同じケースを採用しているのに。

加えて、ディスクランチ(CD保存用のビニル製ケース)との相性も悪いのでケースを捨ててもなお困るの である。(130406記)

11.デジタル・オーディオ

CDをデジタル・オーディオ(MP3や Flac など)にして聴 くことがある。便利だ。一旦、MP3などにしてしまうと、もとのCDを聴くのが億劫に なるぐらいである。ただ、クラシックのCDだと曲目ライブラリーに無いことが多く、自分でちまちまと曲 目を入れないといけないことになるし、ジャケットのスキャンも必要になることがある。

気をつけないといけないのは、簡単に聴けるようになるとじっくり聴く習慣が徐々に失われていくことだ。 レコード>CD>MP3 と便利になるにつれて、音楽に対峙することが希薄になってきたような気がす る。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)も便利だ。手元で管理する訳では ないので、先述の曲目入力やスキャン作業の手間がまったくいらない。検索も簡単だし強力だ。NMLにあ れば、CD購入もMP3ダウンロードもしなくなる。便利このうえない。このさき、メディアはどうなっ ちゃうんだろう。(130406記)

12.バックアップ

2015年1月の更新後、サイトの全ファイルを保存していたUSBメモリがダメになってしまっ た。 いろいろあって、音楽をじっくりと聴くことができなくなってきていたこともあって、更新が完全に止 まってしまっ た。

少し古いバックアップと Web サーバーからのデータダウンロードで復旧すればよいのだが、USBメモリのトラブルが何回か続いたことや、サーバーのデータは文字コードを変換しないとダ メなことがあって、案外面倒だった。

10月も終わりの頃になってやっと更新再開。バックアップは大事である。保存媒体も大事である。心 のゆとりも大事である。(151024記)

13.震災

2011年3月11日、東日本大震災。東京も大きく揺れたが、大きな実害はなかったし、友人、知人、親 戚に死傷はなかった。ただ、その日のことは克明に覚えているし、翌日からの混乱も大きかった。

そして、音楽を聴けなくなった。10分も聴いているとダメなのである。じっくりと深く深く集中して聴く ということができなくなった。もうひとつの趣味である写真でも、仕事である教育や研究でもそうした状況 にしばしば陥った。

心のどこかに大きな穴があいてしまって、そこからいろんな大切なものが流出し続けているような気がし た。

2015年1月、大学院時代の恩師が亡くなった。仕事でも増加する一方の雑用に振り回され、2015年 3月ごろが心身ともにどん底だったと思う。そこから研究と教育を中心に立て直しをした。音楽は軽いもの やそれまで聴いてなかったジャンルのものを図書館で借りていろいろと聴いた。

2015年10月のある日、「展覧会の絵」を聴いた。じっくりと聴けるようになっていた。やっと何かが 戻っ てきたと思った。周囲の人々に感謝したい。(151101記)

14.デジパック

何年か前から出始めた新しいCDのケース。紙でできていて、CDの装着部分だけがプラ スチック になっている。エコというが中途半端だ。スリムというがそれほどでもない。本 当にエコでスリムなのは紙でできたLPジャケット型のものだろう。

ディスクランチ(愛用 のCD保存用のビニル製ケース)に 入れ替えることも可能だが、外装部分の大半を捨てねばならず、さすがに踏ん切りがつかない。実 に困りものである。(151101記)


とびら へ 前へ  次へ
↑ トップへ