© 1998-2014, Minoru AMANO Last updated 2013/02/23

DNAか ら
遺伝子組み換えま で 

 
天 野   實
ameloblasts


DNA から遺伝子組み換えまで (1)   1947〜1960 年 広島/山口/モントリオール

DNAから遺伝子組み 換えまで (2)    1960〜1974年 岡山/がんセンター/シアトル

日本発生生物学会発足当時 及びDGD創刊とその後の経過

私が薦める科学の本 

私の読書論 2013


広島大学・総合科学部でお世話になった天野實(あまのみのる)先生のページです。

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天野實先生
1992年3月 広島大学で
天野實先生は、2015 年2月7 日にご逝去されました。享年85歳でした。

先生は、柴谷篤弘先生の元でDNAの半保存的複製の研究をされたあと、カナ ダのマギル大学のルブロン先生(Charles P. Leblond)のラボに留学されました。そこで mRNA が核から細胞質へ移動することを世界で初めて組織学的手法で解明されたのでした。このラボには、すごい人材が集まっていて、精子形成で著名な Yves Clermont や「ラン ゲの組織学」Basic Histology の著者 J. Carneiro とも同僚でした。

学位をとって帰国されてからは、築地にある東京国立がんセンターで研究をされていましたが、大学教育に携わりたいと広島大学の総合科学部に着 任されま した。そこで、私も6年間、大学院生として、いろいろなことを教わりました。

パラフィン切片を作るのがすごく上手くて、小さな古い薄切機できれいな連続切片をあっという間に作られる方でした。染色 液の試薬や処方にもこだわりがありましたし、顕微鏡はオリンパス推しでした。先生からいただいた組織切片や本は今でも私の宝物です。

広島のご出身でしたから、広島弁が出ることもよくありました。妹さんを原爆でなくされていて、いつも前日の8月5日に墓参りをされていまし た。熱がこもった話し方をされることがよくありましたが、そこには人を引きつける力がありました。

生きものを飼うのが好きで、植物を育てるのが好きで、ドイツ語の歌を歌い、学生達とにぎやかに飲む方でした。ビールはサッポロビール、焼酎は いいちこ、タバコは缶ピースがお好きでした。コーヒーや紅茶も好きで、英語で も、ウィットに富んだ話しをされました。どんな時でも相手の目を見ながら話しをする方でした。あらゆることで、私は影響を受けました。

2015年3月28日、広大の総合科学部で「天野先生を 偲ぶ会」が開かれました。
心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。(2023.2.18 記)


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